ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第617話

四百五頁目

 

 風車の組み立てに始まりトラブルの解消に動いている間にいつの間にか天候は晴れたようであった。

 まだ昼時であるし出かけようとすれば出かけられそうだが、持ち出したい薬代わりのメディカルブリューと飲料代わりとなるサボテンスープの在庫が心許ない。

 それでもこの近辺での活動ならば問題ないだろうが、このまま今日一日は物資の補充に専念するのも一つの手だ。

 

 悩みどころだがハンスさんは顔色が悪いながらもこっちはどうにかするから予定通り外の活動をしてきたらどうだと提案してくる。

 ……どうやら発電機や冷蔵庫を作った張本人だからか、今回のトラブルについても責任を感じているようだ。

 別にこのARKではちょっとしたトラブルで色々と物資を失うのは仕方のないことだから俺は特に気にしていないのだが……何なら今まで何度も拠点ごと全てをロストしてきた俺にしてみればこの程度は笑い飛ばせる程度のことでしかない。

 

 しかしハンスさん的には恐らく先ほどのポッドの件もあって余計に負い目を感じてしまっているらしく、せめてこれ以上足を引っ張るまいと俺達を送り出そうとしているようであった。

 ……うぅん、本当に気にしなくていいんだけどしつこく言うと逆効果かもしれないし、ここはそっとしておいてあげたほうがいいのかもしれないなぁ。

 

四百六頁目

 

 結局、動物を増やして戦力を確保したい思惑もあってハンスさんの言う通り出かけることにした。

 その際に女性陣は同じく拠点に居ながら何も気づけなかった自分達も同罪だとハンスさんの補填作業を手伝おうとしたが、頑として首を縦に振らない彼に根負けしたように俺の後をついてきた。

 ……まあもし俺の予想が正しければキャシーには……いやそうじゃなかったとしても自分より若い女性陣に余り情けないところを見せたくない気持ちはわからなくもない気がした。

 

 まあ時間を置けば頭も冷えてそんな深刻にならなくて良いことだとわかってくれるだろう。

 だから気持ちを切り替えて動物……例のごとく出血攻撃ができるカルノンの同種及びモフモフの肉食の捕獲作業に専念しよう。

 そのためにも邪魔にならないよう罠に嵌ったままの仲間になった個体……カルノンⅠ世Ⅱ世と勇気を与える方向を上げるユウキィ君を拠点にある牧場まで移送していく。

 

 ……ああ、飛行要塞が居ないから連れて帰るのも面倒だなぁ……もしハンスさんの作った例のポッドが使えていれば、確かに物凄く便利だっただろうなぁ。




今回名前が出た動物

カルノタウルス(カルノンの同種・カルノンⅠ世・Ⅱ世)
ユウティラヌス(モフモフの肉食・ユウキィ君)
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