四百十二頁目
ルゥちゃんの踊りが始まってもハンスさんは外へ出てこなかった。
いつもならこの時間はみんなで彼女を見守りながら和やかな一時を過ごすのだが、こんな僅かな時間も惜しんで制作活動に勤しんでいるようだ。
よほど冷蔵庫ロスト事件がショックだったのか、それともゴーレムと戦うと聞いてその前に少しでも物資を揃えておいてくれようとするのか……多分両方だろう。
そんなことを思う俺の前で踊り終えたルゥちゃんが女性陣に迎え入れられながら、多分ハンスさんが他のと一緒に作っていたであろう例のエレメンタルダストジュースを飲んでいた。
もう最近では発作を起こすところを全く見なくなったが、それでもあのジュースを定期的に飲み続けている彼女をあえて止めようとは思わなかった。
……もちろん正直なところではエレメントの負の一面を知っているだけに余り取りすぎるのはどうかと思わなくもない。
しかし基本的に薬物関連は下手に中途半端なところでやめると余計に症状がぶり返すという話を聞いたことがあった。
そして何よりエレメントダストが安全なのはたまに俺やハンスさんもルゥちゃんと同じジュースを飲んでみて確認している。
だから当の本人が自主的に飲んでいる以上は下手に取り上げる必要はないと判断したのだ。
……しかしルゥちゃんは本当に元気になって来たなぁ、前はずっと指示待ちだったのにちょっと前などは自主的に手伝うと言ってくれるようになった。
そしてあの虚ろ気だった瞳は幼い子供のような無邪気さが宿りつつあって……現に今もキャシーとソフィアに褒められて自慢げに胸を張りながらも嬉しそうに笑っている。
そんな彼女をいつも傍に居るカンガちゃんは感慨深そうに見つめている気がするが、俺もまた同じ気持ちだ。
こんな場所だけれどやっぱり子供には健やかに育って幸せになってもらいたいものだ。
???頁目
よめっていわれたからがんばってここまでよんだ。
あーてぃなんとかがそろったってみんないそがしそうだからそのあいだにひとりでよんだ。
もじはよむのもかくのもむずかしいけどがんばった。
たぶんここはわたしのことがかいてある。
だけどだいじなのはそっちじゃないみたい。
それとひとつまちがっているところもある。
それは………だがまあ仕方あるまい、私以外の矮小な知性しか持ち合わせぬ凡人に理解できるはずがない。
それでも万が一にも後世の誰かがこのような駄文を読んだ果てに勘違いされては困る。
だからここに明記しておこう、あの偉大なる物質の名はエレメントではない……エドモニウムだ。
今回名前が出た動物
ロックエレメンタル(ゴーレム)
●●●●●●(???)