四百七頁目
洞窟の奥に隠されている秘宝……すなわちアーティファクトを余程手に入れたいのか、どうやって攻略するか嬉々として尋ねてくるソフィア。
まるでいつぞやのフローラを思い出すが、彼女より年上だからか或いはすでに命の危機を経験済みだからか今すぐ突っ込もうはしてないかった。
それどころかちゃんと事前準備をしてからにしようと、連れ込む洞窟や道具の支度……更にはこの洞窟の前に拠点を作る算段まで始めようとしている。
……前の島でのトラウマのせいで引け腰になっている俺としてはもう少しじっくりと腰を据えていきたいところだが、考えてみれば既にゴーレムをも倒せる戦力は揃っている。
そしてそのゴーレムと後に残る二体の強敵であるワイバーンとサンドワーム、そのどれもが洞窟という狭い空間の中で生息できるとは思えない。
だから多分それこそ高品質のサドルがあるコレオちゃんの同種を大量に引き連れて行けば、出血攻撃&壁をよじ登れる能力で強引に踏破できるような気もする。
……というかあのワイバーンさえいなければゴーレムを倒せた今、大抵何とかなる気もするしコレオちゃん達の数を増やしたうえでサドルも量産できたら挑んでもいいかもしれない。
四百八頁目
無線機で他の皆にもワイバーンと洞窟の報告をしたところ、ルゥちゃん以外はみんなして興奮し始めた。
そうみんながだ……キャシーはともかく、まさかハンスさんやあのオウ・ホウさんまでもが食いついてくるのには驚いた。
まあオウ・ホウさんの方は俺が細身のドラゴンと表現したせいで東洋系の細長い龍を思い浮かべてしまったのが原因のようだ。
それに対してハンスさんはキャシーと共に捕獲できそうか尋ねて来ており、その口調は珍しくクラフト関係の時の様に早口になっている。
まあ空を飛んで炎を吐くドラゴンに乗れるかもしれないとなったら、幾つになっても男としては反応してしまうものなのだろう。
……尤も実際に追いかけまわされて恐怖を味合わされた俺達としては余り……い、いやソフィアはもう立ち直ってるのか俺の知らない昔話を幾つも口にしながら捕獲に前向き、というよりも討伐したがっている気がする。
……そりゃああいつがもしも仲間にできるのならば、それこそゴーレムやサンドワーム以上に頼りにはなりそうではある。
だけどそもそもあんな危険生物とどうやって対峙すればいいのかをまず考えないといけないわけで……実際にその話題を振ってみると、みんなして経験豊富な俺の意見を求めてくる始末だ。
……うぅ、幾らいろんな動物と戦ってきたとはいえあんな空飛ぶ化け物への対処法なんか思いつけるかなぁ?
【今回名前が出た動物】
ロックエレメンタル(ゴーレム)
ファイアワイバーン(ワイバーン)
デスワーム(サンドワーム)
ティラコレオ(コレオちゃん)
【今回登場した洞窟】
Grave of the Tyrants(岩山の洞窟)