ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第630話

四百九頁目

 

 取りあえずワイバーンは何か良い案が思い浮かぶまで接触厳禁、なんなら谷の傍に近づくのも止めておくことにした。

 余りにも危険すぎるからであり、この提案にはみんな素直に……いやキャシーだけはせめて一目だけでも姿を見ておきたいらしいと最後まで呟いていたがとにかく納得してくれた。

 ただそれに対して洞窟の方は、こちらもまたみんな乗り気でありそれこそ俺の想定した通り高品質サドルを装備したコレオちゃん達の数が揃った時点で挑もうという話になった。

 

 そのためにも早速、野生の生き物を含めたコレオちゃんの捕獲と高品質サドルの生産に移……りたいところであるが、その前に引っ越しを終わらせておかないといけない。

 何せあの赤いオベリスクの傍には例の谷がある……俺達のいる拠点はもう少し離れているとはいえ余り長く滞在して襲撃の規模が大きくなればそれこそあのワイバーン共まで襲い掛かって来かねない。

 何を置いてもそんな事態だけは避けないといけないわけで、俺はむしろ早めに引っ越しの作業を進めるよう拠点の傍に居る三人に告げておいた。

 

 その際に引っ越し先の話になったが、何ならば俺のいる青いオベリスクの付近に移転するという案が出てきた。

 確かにこの場所にも小規模だが拠点は作ってあるし水も使い放題なため、洞窟の傍で攻略の準備ができるとなればいいアイディアの様にも思える。

 ただ問題は移動拠点であるパララ君の足では一日でここまで来るのは辛いであろうという点と、パララ君が来てくれないと制作活動するための設備を一から整えないといけなくなる点だ。

 

 まあ逆に言えば一回だけ途中にある拠点で休めばいいとも言えるのだが……しかしどうでもいいけど、こうして実際に行き来してみるとこのARKって前の島よりずっと小さいのかな?

 ただその分だけ多くの肉食に始まり、ゴーレムやワイバーンと言った厄介な生き物が詰め込まれているため攻略の難易度はやっぱりこっちの方が上に感じる。

 ……ああ、後は環境の問題もあったか……つくづくこの砂漠はバグってるせいか、サバイバーを成長させるよりむしろ殺しに来ている気がするよ。

 

四百十頁目

 

 まだ谷の上空辺りをウロウロしているワイバーンの存在もあって、まっすぐ皆のところへ戻るわけにはいかない。

 ただ無線で確認したところ、ルゥちゃんが事前に頑張ってくれていたお陰でもう引っ越しの準備はできているようであった。

 だからこのまま皆には引っ越しを始めてもらうことにして、取りあえず一番最初に作った拠点の辺りで合流しようという話になった。

 

 もちろんあそこにはまだゴーレムが一体残っているので、取りあえず豚のお陰で少しは傷が癒えた戦闘メンバー全員を護衛として連れて来て貰う。

 あのゴーレムを倒してしまえば再びあの拠点を皆が使えるようになる……最初の場所に近いあそこを解放しておけばこのARKへ送られてくる人達の犠牲を少しは減らせるようになるだろう。

 そう考えた際に俺の脳裏にはモーリツさんのことが自然と浮かび上がってくる。

 

 ……多分まだ生きていてくれるとは思うけれど、もしも出会えたその時はもう少しちゃんと会話をして相互理解を深めたいところだ。




今回名前が出た動物

ファイアワイバーン(ワイバーン)
ティラコレオ(コレオちゃん達)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
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