ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第644話

四百三十九頁目

 

 話し合いも終わったところで早速俺とソフィアは緑のオベリスクの麓にある拠点へ移動した。

 そしてすぐに雄と雌のTEKラプトルを引き合わせてみると、他の動物が異性の同族と一緒に居る時の様に張り切り始めたのが確認できた。

 何だか上手く行きそうな気もするが、余りにメカメカしい外見を見ているとやっぱり無理な気もしてくる。

 

 とにかく後はしばらく時間を置いてどうなるか確認するしかない。

 そう思って住居の方へ向かうと、先に中でショットガンを探してもらっていたソフィアが実物を手に顔を出してきた。

 やはりここに忘れて行っていたようだ……ソフィアから受け取りつつ取りあえず故障個所を確認して回る。

 

 ……うん、全体的にドラゴンに化けた管理者の炎で溶けかかってて殆ど作り直すぐらいの勢いで素材を消費しないとどうにもなりそうにない。

 つまり工業炉も科学作業台もない今の俺達ではどうしようもないわけだ。

 代わりにというかソフィアがもう一つ持ってきたのは同じく壊れた毛皮装備一式だが、こちらも同じぐらい素材が必要であるが一番大事な毛皮は余りまくっている。

 

 何せこの砂漠では毛皮を纏った狼がかなり頻繁に襲ってくるというのに、その死体から採取した毛皮自体の使い道がないためだ。

 だから強引に素材をつぎ込めば一つの部位ぐらいは修理できそうである。

 そして運用の仕方についても昼間はとても無理だが日が落ちた後ならば使えなくもない。

 

 ……仮にも前の島において最大の敵であった管理者との戦いにもある程度耐えて見せたほどの高品質な防御力は正直かなり魅力的なのだが、さてどうしたものか?

 

四百四十頁目

 

 取りあえず壊れた装備一式を持って近くにある原油ポンプに向かい、中に溜まっていた原油を採取しておく。

 これで当面の用事は済んだわけだが、一応ソフィアに気になるところがないか尋ねてみることにした。

 赤いオベリスク近辺でも青いオベリスク近辺でも、ソフィアが気になるところを調べるたびに新たな発見があったからだ。

 

 尤もここにはソフィアも何度も立ち寄っているため今更な気もしたが、果たして俺の言葉を聞いた彼女はとても嬉しそうに笑いながら任せてくださいと高度を上げて周りを見回し始めた。

 ……あの満面の笑みは多分自分の能力が信頼されていることへの喜びなんだろうな……だから決して恋愛感情とかが混じってるわけじゃないと思うから右手を痛くするのは止めてくださいフローラさん。

 なんて思っている間に上の方からソフィアの呼ぶ声が聞こえてきた。

 

 すぐに近づいていくと、この近くではないですけどとアレってなんでしょうか?と南の方を指し示して見せる。

 果たしてそちらの方に視線を向けると、今日は雲が少なく天気が非常に良いためか遠くの方までよく見通すことができた。

 そして俺達がいつも鉱石を採取する小さい山から東の方にズレた外周部の砂漠に、何やら朧気にだが建物の残骸のようなものが見えているではないか。

 

 ……うぅん、また外周部の砂漠のところかぁ……サンドワームが居るからアレだけど、こうもいろいろ見つかる辺り何れは本格的にあの場所を探して回ってみた方がいいのかもしれない。




今回名前が出た動物

TEKユタラプトル
監督者(ドラゴンに化けた管理者)
デスワーム(サンドワーム)
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