ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第651話

四百五十三頁目

 

 まず作るのは科学作業台の方に決めた。

 工業炉に比べて必要素材が少なく、作ってしまえば供給不安定なセメントを効率的に量産できるようになるためだ。

 そのために必要なセメントと、それを使って作るポリマーを作る係と外でセメントの材料となるキチンケラチン質の素材集めをするグループに分かれることになった。

 

 ただ外に行く組はついでにコレオちゃんの同種を始めとした役に立ちそうな生き物を見つけたら捕獲する役割も同時並行で行った方が効率が良い。

 だから今回は動物の扱いに慣れていてある程度護身も出来るキャシーと二人で出かけることにした。

 その際にソフィアからコレオちゃんの同種を見かけた地域に印をつけてもらったがどうも緑のオベリスク近辺に偏っているようだった。

 

 キチンケラチン質が取れる生き物はどこにでも生息しているので、昨夜も行ったばかりだがもう一度あの近辺を重点的に探して回るとしよう。

 

四百五十四頁目

 

 キャシーと二人で外に出るのはいつ以来だろうか?

 何だかんだで俺はソフィアとペアを組んで出掛けることが多かった気がする。

 そしてこうして一緒に出てみると、彼女は彼女で頼もしいことがわかる。

 

 何せ動物を見つけるとアルケンで掴める生き物なら向こうに気づかれないようサッと吊り上げて、俺の攻撃しやすい位置に固定してくれるのだ。

 ソフィアの時は掴み上げるのが精一杯でそこそこ反撃を食らってしまって、特にコレオちゃんの同種の様に出血を伴ってくるような相手と連戦するのは難しかった。

 しかしキャシーのやり方ならほぼ無傷で対処できてしまうため、連続して幾らでも狩りを続けらそうであった。

 

 代わりにソフィアは俺が気づく前に狙った獲物をバンバン見つけてくれたが、今回は殆どが俺の見つけた獲物を追いかける形になった。

 ……本当に彼女達はお互いの相性を補完するような才能だし、これで性別の問題さえなければ二人で組んでもらった方がずっと効率が良かっただろうに勿体ない。

 

四百五十五頁目

 

 コレオちゃんの同種はなかなか見つからないが、代わりとばかりに他の生き物をバンバン狩っていく俺達。

 針トカゲにサーベルタイガー、お腹の膨らんでいる虫に砂漠から流れ込んできた思わしきムカデ……最後のムカデはちょっと面倒だったが、キャシーが近くを飛んで向こうの意識を引き付けているところを俺が弓矢で射抜くことで問題なく倒すことが出来た。

 お陰でキチンケラチン質の素材がドンドン溜まってくるが、更に合間を縫って緑のオベリスクの周りにある金属鉱石や真珠も採取しておく。

 

 アルケン達はその手の荷物をかなり多めに詰め込めるため、それでも余裕がありそうなので更にその辺に生えている花々から絹も採取しておくことにした。

 またその際にTEKラプトルの様子を見たが、何というかハートマークを幻視しそうなほど非常に仲良くしているようであった。

 ……これで本当にTEK生物が生まれるようなら精神的な物を無視すれば一気に素材問題が解決に向かうのだけども。




今回名前が出た動物

アルゲンダヴィス(アルケン)
ティラコレオ(コレオちゃんの同種)
モロクトカゲ(針トカゲ)
サーベルタイガー
ジャグ・バグ(お腹が膨らんでいる虫)
アースロプレウラ(ムカデ)
TEKユタラプトル
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