四百七十八頁目
改めてこの渓谷の近辺にある小さい小山を含めて周りを探索して回るが、お目当ての動物も原油が湧く場所も見つけられなかった。
ただ代わりに小さい遺跡風の建物はあり、その傍からヘレナ氏の日記をまたしても見つけることができた。
これによるとワリという人物と出会うため過酷な山の頂上を目指しているとのことだ。
それ自体は余り意味のある情報ではないが、ついでの様に書かれていたその山の頂上にワイバーンが降り立ったという部分はとても重要そうに思われた。
恐らくこの日記の前後があればもう少しはっきりとわかっただろうが、この書き方的にどうもワリという人物とワイバーンは関係がありそうなのだ。
ワイバーンの居る山の頂上に居るワリ……これはワイバーンを倒しに向かったということか、それとも手懐けたワイバーンと行動を共にしているというのか?
どちらなのかこの日記だけでは判断できないが、キャシーは後者だと思っているようで今度は彼女が興奮し始めたから困ったものだ。
……そんな彼女を悪戯めいた笑みを浮かべながらソフィアがさっきのお返しとばかりにアルケンで掴み上げようとして……ミスって気づかれたキャシーに逆に追いかけまわされてる姿に俺は少しだけほのぼのと平和を感じてしまった。
四百七十九頁目
洞窟とハチの巣に日記と新しい発見自体は多かったが、お目当てであるコレオちゃんの同種と原油が湧くポイントは見つけられなかった。
こうなると次にどこを探すか考えなければいけない。
三人でマップを広げながら軽く相談すると、目につくのはやはり外周部の砂漠であった。
もう大体の場所を探索しているため、残っている未開領域はそこぐらいしかないためだ。
そして外周部の砂漠には非常に重要な素材である有機ポリマーやキチンケラチン質の素材を落とす動物も沢山いる。
またルゥちゃんとハンスさんの護衛となるハゲワシもそこで一匹は捕まえておきたいところだ。
危惧すべきはやはりあのサンドワームだが、俺とキャシーが居るのならばどちらかが空中で待機しておけば非常時に地上にいる人を強引につかみ上げて避難することが可能である。
ましてソフィアが居るのならばサンドワームが近づいてくる砂煙を見落とす心配もないだろうし、空からの偵察を主にするのなら探索に出向いてもいいかもしれない。
四百八十頁目
外周部の砂漠を探索して回るというのは特にソフィアにとって魅力的な提案であったようだ。
何せ彼女は既に外周部の砂漠に遺跡の跡地を二か所も見つけているのだ。
先達者様の日記に興味津々なこともあり、物凄く嬉しそうに頷く……かと思いきや、何故かぶんぶんとかぶりを振ったかと思うとそれより先に緑のオベリスクの周辺の探索を行いたいと言い出してきた。
どうもソフィアは先ほど見落としていた渓谷の一件もあり、改めて今まで調べてきたところ……特にオベリスク周辺を探索して回りたいようだ。
同時に前に読んだヘレナ氏の日記から、この砂漠における行程は前の島より少なくなりそうだという俺の予想も確かめておきたいため、各オベリスクに空いているアーティファクトを収める穴の形状もチェックしておくべきではという。
……確かにアーティファクトの形状を調べれば攻略する必要のある洞窟数はわかるはずだ。
何より日も落ちつつある現状では外周部の砂漠へ出向いても調べられる個所は限られている……それよりも通いなれていてある程度は効率的に探索できる上に確実にコレオちゃんの同種という目当ての生き物が生息している地域に向かう方が理にかなっている気がする。
今回名前が出た動物
ファイアワイバーン(ワイバーン)
アルゲンダヴィス(アルケン)
イキオオミツバチ(ハチ)
ハゲワシ
デスワーム(サンドワーム)
ティラコレオ(コレオちゃんの同種)
今回登場した日記
ヘレナの記録(#20)