ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第673話

五百六頁目

 

 どんどん進んで行く中で新たに二つの廃墟を見つけ、それぞれからライア氏の日記……代わりである石板が見つかった。

 またオアシスも一つ見つけ、やっぱりそこにもヘレナ氏の日記が隠されていた。

 もちろんこれらも確認するための安全な場所がないため、回収するだけして移動を再開するがソフィアはもう読みたくてうずうずしているようだ。

 

 あと少し進めば例の大きな廃墟群が見えるはずなので、そこを探索したら一息入れるのもいいかもしれない。

 何せだんだん日差しが強くなってきて熱くなってきてもいるのだ。

 この砂漠用の装備でも流石に一番日差しの強い真昼間に、この直射日光を遮る物のない外周部の砂漠に籠る熱気は耐えがたいレベルになるだろう。

 

 だから次の場所を調べ終わったら一旦は日差しが弱くなるまで拠点に戻って休むなり別の作業に移るなりすることにしよう。

 

五百七頁目

 

 もう一つの遺跡跡地は先ほどの洞窟があった場所より遥かに広大であった。

 奥にはコロシアムのような円状の建造物もあり、砂に埋もれながらもはっきりと原形をとどめている。

 ここに人が住んでいた頃の栄華が見ただけで感じ取れそうで……だからこそ、こうして全てが廃墟と化して動物の楽園となっている状態に虚しさのような想いが去来する。

 

 ……色んな人の日記にも書かれていることもわかっていたが、かつてこのARKにも多くの人が暮らしていたようだ。

 しかし前の島もそうだがどうしてだれ一人残っていないのか……寿命とかがあるにしても子孫の存在すら見当たらないのは、ARKのバグのせいで過酷になった環境に耐えられず全滅してしまったからだとでもいうのだろうか?

 何度も考えている謎だが、いつだって答えなんて出るはずもない。

 

 そんなことに無駄な時間を費やすより他にやるべきことがあるはずだ……ほら現にソフィアがあちこち飛び回りながら日記を見つけては俺達を呼んでいるではないか。

 道中で日記を多く見つけていることもありテンションが上がりまくっているようで、このまま放っておいたら一人で着地して回収し始めかねない。

 ……いや何だかんだで警戒心だけはしっかりしているから大丈夫だと思うけれど、とにかく協力するとしよう。

 

五百八頁目

 

 ここまで多くの建造物跡が残っていると隅々まで探して回るのも一苦労だ。

 しかしみんなで協力して探索した結果、何と八つも日記を見つけることができた。

 ヘレナ氏の日記が二枚、ライア氏の石板が二つ、そしてロックウェル氏が三枚にダケイヤ氏のが一枚だ。

 

 ここが一番大きな大都市だったから生存者の殆どが集まっていて、それで日記も多く残っていたのだろうか?

 また他にも生態調査書と思わしきものを二つ見つけることができた。

 ただ生き物に関しては物凄く気になるモノがあったため、これらはちゃんと読む前に仕舞ってしまった。

 

 その気になる物とはコロシアムの上に堂々と置かれた石像であり、巨大な空想上の生き物を模しているようであった。

 ライオンに似た顔と身体に大きな翼が生えており、その尻尾はサソリのようである。

 まるで何かのゲームに出てきそうな外見だが、残念ながら俺にはその正体は掴めない。

 

 また書物を多く読んでいるソフィアも知らない辺り、ここに暮らしていた住人が本当にただの妄想で作っただけの石像なのかもしれない。

 ……だけど俺の脳裏にはとある可能性が浮かんで離れない。

 前の島ではこの手の空想上の生き物はオベリスクの奥に居た……まさかとは思うが、ここのオベリスクの奥にいるのはこいつなのではないだろうか?




今回登場した動物?

●●●●●●(コロシアムの上に置かれた石像)

今回見つかった日記

ヘレナの記録(#21/#22/#26)
ライアの石板(#10/#21/#22/#25)
ロックウェルの記録(#3/#21/#22)
ダケイヤの記録(#22)
モロクトカゲの調査書
〇〇〇〇〇〇の調査書
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