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遺跡が大きすぎて探索に時間が掛かりすぎてしまった。
既に砂漠用の装備を着ているにも関わらず干からびてしまいそうな熱波が襲ってくる。
流石にこんな状態で長居したら体力を削られてそのまま冗談抜きにくたばってしまいそうだ。
当初の予定通り外周部の砂漠を探索するのはここまでにして拠点へと引き返し始める俺達。
結局収穫らしい収穫は最初に見つけた洞窟の入り口以外では日記ばかりであった。
……ひょっとしてもうこの砂漠にある目ぼしい物はほとんど見つけてしまったのかもしれない。
昨夜のクラフトをする際に多くの物を思い付くことができたのも、やっぱりこの砂漠にある素材をもう殆ど手中に収めていたからなのではないか?
実際に後調べていないところは外周部の砂漠の残りとワイバーンの居た谷ぐらいのものだ。
まああのワイバーンの谷には流石に何か隠されているような気がしなくもないが、かといって何があるのかと言われたら……かろうじて黒真珠が思いつくぐらいだ。
……というか深海にしかなかった黒真珠はこんな何もかも乾燥している場所にあるのだろうか?
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汗を大量にかきながら拠点へ戻ろうとする俺達だったが、その際に緑のオベリスクのところにある拠点を目指すことになった。
理由としては単純にシャワーで汗を流したかったから……あの場所なら水は使い放題だが最初の拠点だとそうはいかないためだ。
尤もこちらの拠点はまだ電化製品で固めていないため、軽く水浴びしたらすぐにエアコンのある最初の拠点へと引き返すことになった。
しかしその際に念のためTEKラプトルの様子を確認したところ、またしても新しい受精卵が転がっているではないか。
熱気のせいか結構鼓動が弱くなっており、もう少し来るのが遅れたらダメになっていたかもしれない。
これはもっと頻繁に様子を見に来た方が良いかもしれないなんて思う俺に対しキャシーはいっそ、卵が産み落ちた傍からそのまま孵化できるよう例のエアコンを設置した小屋を作ってそこにTEKラプトル達を住まわせてはと提案してきた。
……そうか、確かに温度調整した場所で飼っておけば勝手に産卵した傍から孵っていくからすごく手間が省けるじゃないか。
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色々考えた結果、こっちに設備を整えるより既に風力発電所などを設置済みの最初の拠点にある孵化部屋を改良することにした。
今回はみんなでアルケンに乗ってきているため、二匹のTEKラプトルを掴んで運搬するのも問題なく行える。
それどころか空に飛びあがったところでソフィアが見つけてくれた二匹のコレオちゃんの同種も連れて帰ることができる。
早速、そいつらを眠らせると一旦先にソフィアとハンスさんにはルゥちゃんと一緒に帰って貰うことにする。
そして眠っているコレオちゃんの同種が目を覚ますまでの間、俺とキャシーは外周部の砂漠の浅いところにいるサソリやムカデにちょっかいを出し可能な限りキチンケラチン質の素材を集めておくことにした。
本当はカマキリも倒して有機ポリマーも欲しいところであったが、残念ながら奥の方にしかいなかったのだ。
先ほどの熱気を思えばあんな遠くまで足を運ぶ気になれず諦めざるを得なかったが、代わりに倒した死体に群がろうとしてきた複数匹のハゲワシの中から何とか一体だけ仲間にすることに成功した。
こいつらも本当なら多めに捕獲しておきたかったのだが、何故か敵対したり眠らせた後では餌を食べてくれなかったのだ。
そのため何とか気づかれる前に手渡しして肉を食べさせれた個体以外は倒す羽目になってしまった。
ちなみにこいつの死体は腐りやすいのかそれとも元から腐肉を好んでいるためか、解体しても僅かな皮と腐った肉が取れるばかりであった。
まあ腐った肉は色々と便利な麻酔薬を作るのに必須だからありがたく回収しておくことにしよう。
今回名前が出た動物
ファイアワイバーン(ワイバーン)
TEKユタラプトル
ティラコレオ(コレオちゃんの同種)
プルモノスコルピウス(サソリ)
アースロプレウラ(ムカデ)
カマキリ
ハゲワシ