五百二十四頁目
心配そうなキャシー達と別れて、予備の無線を手にソフィアと共に光が反射している場所を目指す。
尤も共にと言ってもソフィアはアルケンを連れて空を行き、俺はユウキィに乗りカルノンとコレオちゃんの同種を数匹引き連れながら地上を進んでいる。
これだけの戦力があればそれこそゴーレム辺りが待ち構えていたとしても何とかなるはずだ。
別にモーリツさんの合図が罠だとか疑っているわけではないのだが、ソフィアを連れて行く以上彼女が安全に戻れるよう考えた結果だった。
……まあもう少しいうのならばここまでしないとキャシーとハンスさんが物凄く心配そうにして出発するにでき無そうだったというのもある。
尤も心配されている当の本人は多少身構えながらも、新しい時代の人物から色々聞けるチャンスだと思っているのかどこかワクワクしているようでもあった。
ちなみに引っ越し組の方も護衛として残りのカルノンとコレオちゃんの同種を護衛として引き連れて行ったので、こちらも拠点までの旅路で何かが起きても対応できるはずだ。
それこそ急な天候の変化でもない限りは……いやそれにしても俺とキャシーの肩に乗せているミッキーの同種が騒ぎだしてから対応すれば十分間に合うだろう。
……全くどうして行くと決めているのにこうも色々と不安要素が頭をよぎるのやら。
いや本当はわかっている、あの胡散臭くも有能なモーリツさんを無意識のうちに警戒してしまっているのだ。
ただ今回は観察力のあるソフィアに加え、彼女の傍にはモーリツさんと同じぐらい人生経験豊富そうなオウ・ホウさんもついている。
だから今度の会合で少しでも彼の真意というか本質を見抜くことができて、そこに悪意が無いようであれば無線機の予備を渡してみるつもりだが……
五百二十五頁目
モーリツさんに近づいたところ、やはり今回も何人か見知らぬ生存者が傍に居るようであった。
しかもそいつらは布の防具でこそあるが狼やら馬やらに乗っている上、弓矢や石の槍などを装備していた。
……尤も彼らは俺の引き連れているカルノンやコレオちゃんの同種を見るなりビビってしまっているのか思いっきり腰が引けていた。
もしもここで俺が乗っているユウキィ君に野生の動物ですら逃げ惑う威圧の咆哮をさせたら一目散に逃げだすどころかショック死しかねない気がする。
唯一モーリツさんだけは平然としているが、この調子なら仮に向こうが何かを企んでいたとしても問題なく対処できるはずだ。
だからさっそく会話を始めようとしたが、そのタイミングで野生の刺トカゲが針を飛ばしながら乱入してきてしまった。
即座に俺の連れていた動物達が対処しようとして、ユウキィがそんな仲間を鼓舞する方の咆哮をした……のだがそれでもモーリツさん以外の人々には刺激が強すぎたようでまたしても蜘蛛の子を散らすように悲鳴を上げて逃げて行ってしまった。
……何だか申し訳ないことをした気がするが、まあ彼らも武器は持っていて動物にも乗っているわけだし死にはしないだろう……多分。
今回名前が出た動物
アルゲンダヴィス(アルケン)
ユウティラヌス(ユウキィ)
カルノタウルス(カルノン)
ティラコレオ(コレオちゃんの同種)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
トビネズミ(ミッキー)
ダイアウルフ(狼)
エクウス(馬)
モロクトカゲ(刺トカゲ)