ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第687話

五百三十六頁目

 

 前回の探索はオアシスや遺跡などの目につくところが中心であった。

 だから見落としがあるとすれば何もないところの方が痕跡なども含めて何かしら発見できる可能性はありそうだ。

 また仮に生存者がオアシスまでたどり着いていたとしてもオアシス自体が幾つもあり、その中から探し出すにはやっぱり痕跡などを見つける必要がある。

 

 ソフィアと話し合いそういう結論に至った結果、前は探さなかった何もない砂地を中心に探していくことになった。

 相変わらず遮蔽物がないから遠くまで見通せるが、人間ほどのサイズとなると距離のある空の上からだと流石に見辛い気がする。

 ましてこのARKでは他の動物が人以上の大きさであるせいでそちらばかりが目についてしまう。

 

 これもまたフォルムはかなり違うけれど、やはり遠目だと陽炎の影響もあり輪郭がはっきりしないせず紛らわしかったりする。

 お陰で何度もそれらしい影にどきりとしながら近づいては、全く違う生き物でガッカリすることを何度も繰り返す羽目になった。

 ……尤もユウキィの咆哮で強化されたカルノン&コレオちゃん軍団の前にカマキリやらサソリやらムカデごときは雑魚でしかなく、皮肉なことにあれほど欲しかった希少素材がドンドン集まっていくではないか。

 

 まあ今後も使うことになるから回収できるのは有難いが、こんなことならもっと早く子の子達を連れて乗り込めばよかったかもなぁ。

 

五百三十七頁目

 

 バリアの張られている付近に近づいたところで空から見てもわかるほど激しく地面が揺れ始めた。

 そして少し離れたところから砂煙が近づいてきたかと思うと、一番近いところに居たコレオちゃんの同種を吹き飛ばしながらサンドワームが砂の下から姿を現した。

 こうなるともう戦闘は避けられないが、元々覚悟の上だ。

 

 むしろ他の生存者が襲われる可能性を少しでも減らすためにもここで退治できるならしておいた方が良いに決まっている。

 そう思って俺が指示を出そうとするが、既に仲間を吹き飛ばされたことでコレオちゃんの同種とカルノンの同種たちは反応しており果敢に攻めかかっていた。

 もちろん後ろからはユウキィが力強い咆哮で皆を鼓舞しており、お陰で攻めかかる勢いは凄まじいの一言だ。

 

 圧倒真にサンドワームはコレオちゃんの同種の鋭い牙とカルノンの頭に付いている角によってズタズタに引き裂かれていき、その巨体が真っ赤に染まっていった。

 それでもサンドワームはその巨体に見合った怪力でカルノン達が軽々と吹き飛ぶほどの凄まじい攻撃を繰りだしてくる。

 ……しかしドキッとした瞬間はその時だけであった。

 

 どうもサンドワームは幻想的な見た目に反して特別な能力は持っていないようだ。

 ワイバーンの様にその大きな口からブレスを吐くことも無ければ、ムカデの様に返り血が酸になっているわけでもなく、また蛇やサソリの様な神経毒でこちらを麻痺させようとする様子もない。

 ただ単に力が強いだけ……まあカルノン達は結構苦しんでいるようではあるが、それにしても一撃で一匹がやられていくような理不尽な強さではなければサドルの防御を貫通するような鋭い一撃も放てないようだ。

 

 ただ体力の方はその巨体に見合って莫大、だったのかもしれないが大量に流れ出る出血のせいで思っていた以上にあっさりと倒れてしまった。

 ……いや確かに出血しそうだから倒せなくはないと思ったけれどまさかこうもあっさりと……ゴーレムの時も思ったけれど出血攻撃は俺が想像している以上に強力な攻撃手段なのかもしれない。




今回名前が出た動物

ユウティラヌス(ユウキィ)
カルノサウルス(カルノン)
ティラコレオ(コレオちゃん)
カマキリ
プルモノスコルピウス(サソリ)
アースロプレウラ(ムカデ)
デスワーム(サンドワーム)
ワイバーン(ファイアワイバーン)
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