ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第69話

二百十三頁

 

 ほとんど眠れないで朝を迎えたけれど、フローラの作った手料理を食べたら気力も体力も回復したような気がした。

 これなら問題なく動けそうだ……何よりフローラが目を輝かせて外で俺を手招いている。

 今すぐにでもアルケン君に乗って島中を探索したいようだけれど、その子だけでは一人しか乗ることができない。

 

 一応アルケン君に掴んでもらって移動する案もあったけれど、長距離を移動するとなると危険すぎるので却下だ。

 つまり俺が乗るための飛行生物を捕まえる必要がある……そう思って近くを見回すとちょうど向こうの方にプテラノドンが飛び降りてきた。

 

 ……頭が妙にデカい気がするけど、多分プテラノドンだろう。

 

二百十四頁

 

 このプテラノドンによく似た翼竜は非常に臆病で、ボーラを構えて少し近づいただけで飛び上がって逃げようとした。

 それでもギリギリでボーラを当てて動きを拘束することに成功したことで、何とか仲間に加えることができた。

 しかし近くでよく見るとプテラノドンとは体格だとかが微妙に違っていて、プテラやアルケン君のよりもう少し頑丈な素材でサドルを作らなければならなそうだ。

 

 尤も背中に乗れそうなスペースが縦に長いので、複数人乗りのサドルが作れそうではあるが……その為には鉄のインゴットが必要になる。

 もちろんここには鉄が無いからままならない……山肌の拠点に戻れればそれで解決するのだが、フローラは俺と離れることだけは嫌がるため一人で飛んでいくわけにもいかない。

 何よりフローラはもう冒険したくてうずうずしている……こうなったらトリケラに乗って歩きで山肌の拠点を目指すことにしよう。

 

 あそこはここから近い方だし、何よりその道中で少しずつフローラにこの島の危険さをわかってもらえれば幸いだ。

 尤もあの襲撃事件のトラウマを乗り越えて元気いっぱいなフローラが今更その程度で恐怖を覚えるとは思えないのだけれど……。

 

二百十五頁

 

 アルケン君に可能な限りの物資を詰め込み、俺たちは最低限の食料と革袋の水筒に護身用の武器を携帯して移動を開始した。

 もちろんフローラは安全なように空を飛べるアルケン君に乗り、その後ろから護衛を兼ねて仲間にしたばかりの翼竜……トサカがペラペラしているからぺラ……可愛くないからと一文字加えてペヤラちゃんと名付けたその子を追従させている。

 そんな彼女が空から周りを確認したところで、大地の上を俺がトリケラに乗って地図とコンパスを手に方向を確認しながら進んでいく。

 

 ……最初は真っ直ぐ山肌の拠点を目指すつもりだったが、フローラが赤いオベリスクを見ていきたいと言う。

 仕方なくまずはそこへ向かったが、空を飛ぶことに慣れてしまったせいか妙に時間がかかってしまう。

 地形に沿って迂回して進むのがこんなに面倒だったとは……しかもそのせいで危険な生き物に出会う確率も上がるから厄介だ。

 

 実際今も目の前から角が特徴的な、今まで何度も倒してきた肉食が飛び出してきた。

 トリケラとアルケン君がいるから、勝てないことはないと思うが少しだけ先行きが不安になってきた。

 やはりもう少し戦力を増やしておきたい……出来れば中型以上の肉食……目の前にいるような……ちょっと試してみよう。




【今回名前が出た動物】

アルゲンタビス(アルケン君)
プテラノドン
タペヤラ(プテラノドンに似た翼竜・ペヤラちゃん)
トリケラトプス
カルノタウルス(角が特徴的な肉食)
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