ARK とある青年の日誌   作:車馬超

701 / 1041
第701話

五百五十九頁目

 

 黒い果実のお陰でしっかりと眠ることができたが逆に寝坊しそうになった。

 それでも予定の時間になっても起きないからと起こしに来たソフィアとキャシーが白い果実を齧らせて無理やり起こしてくれた。

 ……俺が飛び起きた様が余程面白かったのか二人ともクスクス笑っているが、まあ寝坊しそうな自分が悪いのだから文句を言えるはずもない。

 

 そのまま既に起きていたみんなと一緒に朝食を取りつつ、改めてみんなと共に支度が出来ているか再確認する。

 まず持っていく武器はアサルトライフルと非常時に抜きやすいピストル、それと万が一のことを考えて近接専用の鉄槍にクロスボウだ。

 弾薬に関しては事前に洞窟前の前線基地に運んでおいたから持っていく必要はないが、それも現地に付いたら確認する必要があるだろう。

 

 特にクロスボウで打ち出すグラップリングフックだけは持ち込むのを忘れてはいけない。

 一応コレオちゃんの同種に乗っていれば壁をよじ登れるが、動物から引きずりおろされる可能性を考えればグラップリングフックは命綱並みに大事だ。

 もちろん事前に使い方はレクチャーしてある……が咄嗟に引っ掛ける場所を見つけられるかは実戦を経験しないとどうにもならないだろう。

 

 今回の洞窟攻略はみんなにそういう経験を積ませるのも目的の一つであり、だからこそあえて皆で出向くことにしていた。

 ……まあ純粋に初めての洞窟攻略となるため手数が多い方が安全だと判断したのも理由ではある。

 尤も防具も胴体部分だけとはいえモーリツさんの持っていた設計図で作った高品質な装備になっている上に連れて行くコレオちゃんの同種十五匹についているサドルも全部高品質なので、真っ当な戦闘でピンチに陥る心配は殆どないはずだ。

 

 それこそゴーレムクラスが無数に押し寄せてきたりしたら話は別だろうが、流石に天井の低い洞窟のような狭い場所では巨体であるゴーレムが暴れるスペースは無いはずだ。

 だからむしろ危険なのは毒ガスやら温度変化などの環境や突然現れる崖のような地形の方に注意すべきだろう。

 それと忘れてはいけないのが飢えと渇き……事前に食事を取っているとはいえ道に迷ったりして意外な長丁場になった際のことを考えればこれも必須だ。

 

 そのため賞味期限が長い自作したカスタム料理とカスタムドリンクに加えて、喉の渇きを潤しつつ熱にも強くなれるサボテンスープも事前に飲んであるがこれも持ちこむことにした。

 もちろん怪我をしたときのためにメディカルブリューもしっかりと持っているし、更に熱のせいで色々と腐りやすい状況でも賞味期限を少しでも延ばすために食料保存塩も一緒に荷物の中に入れてある。

 後は松明や洞窟内に希少資源があった時のための採掘道具など日常的に使っている物も持って、これで準備は万全……のはずだ。




今回名前が出た動物

ティラコレオ(コレオちゃんの同種)
ロックエレメンタル(ゴーレム)

今回登場した洞窟

Grave of the Tyrants(岩山の洞窟)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。