ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第708話

五百七十三頁目

 

 道が狭いのはこちらにも有利に働き、前面に出していたコレオちゃん達が向こうの攻撃も移動も身体で防いでくれる。

 お陰で俺達は無傷で、またコレオちゃん達も高品質サドルのお陰で殆ど傷を負わずに三匹とも眠らせて仲間にすることができた。

 まあいきなり三匹も眠らせたことで麻酔矢が少しだけ心許なくなったが、ギガノトのような眠りにくい個体でなければ後数匹は何とかなるだろう。

 

 もしかしたらこの洞窟にしか存在しない動物がいるかもしれないし、ちょうどメガちゃんも雄雌でそろっていたこともあり、ここから先はよほど特殊な能力持ちの動物以外は駆除していくことにする。

 そう決意して更に先へと進もうとするが、そこで道の狭さのせいで一番前に居る仲間にしたばかりの動物達と位置を入れ替えるのに一苦労してしまう。

 普通のサドルすら付いていない動物は意外と脆いため、このまま一番前を歩かせてはせっかく仲間にしたのにあっさり殺されてしまいかねない。

 

 仕方なくコレオちゃん達のジャンプや壁の凹凸を利用したりして何とか乗り越えることに成功したが、そうして少し進んだところで広い空間に出ることができてしまう。

 段差はあるが斜めに蛇行する道が続いているその空間なら動物の位置替えぐらいできるスペースの余裕があったのに、どうも無駄に時間を使ってしまったような気がする。

 尤もそこは広い空間だけあって動物もそこそこの数が居たので、万が一にも襲われたらと思うとやはり入れ替わっておいて正解だった気もするのだが……。

 

五百七十四頁目

 

 クソっ!! 本当に洞窟の設計は意地が悪すぎる。

 またメガちゃんの同種が居たのは良いし、同時に糸を飛ばしてくる蜘蛛や昏睡毒を持つサソリに病気持ちの蝙蝠が襲ってきたのも洞窟ではよくあることだ。

 更にその中に狼が混ざっていたり突然離れたところから鋭い鎌を持ったカマキリが飛びかかってきたのも人間のサバイバル能力を鍛えるための試練だと思えばまだ許せる。

 

 だけど……何だってこんな狭い空間にゴーレムまで生息しているんだよっ!!

 隅の方に隠れて行ったソレをソフィアが指摘してくれなかったら、擬態している岩に動物を近づけてしまって大変なことになっていたかもしれない。

 あの強敵にいきなり襲われたら高品質サドルを装備しているコレオちゃん達はともかく、まだ胴体部分しか高品質じゃない防具の俺達人間は危なかっただろう。

 

 しかし連れ込める動物に制限がある洞窟という場所で、あんな強敵を配置するのはもはや特訓ではなく嫌がらせのたぐいじゃないかっ!!

 しかも擬態している岩のサイズからして外にいる個体に比べて非常に小柄な個体がわざわざ用意されているようだ。

 恐らくこれは俺達に気を使って小さい見た目相応に弱めになっている……のではなく外にいるゴーレムのサイズだと洞窟内じゃあちこちに引っかかってろくに動けず良い的になるから動きやすいようにむしろゴーレム側を気遣った結果だと思う。

 

 ……そうさ見た目の大きさに騙されて攻撃なんかしてたまるか……戦闘が始まってもこっちに反応しなかったのはちょうどいいし、このまま戦わずに先へ進んでしまうとしよう。




今回名前が出た動物

ティラコレオ(コレオちゃん達)
ギガノトサウルス
メガロサウルス(メガちゃん)
アラネオモーフス(蜘蛛)
プルモノスコルピウス(サソリ)
オニコニクテリス(蝙蝠)
ダイアウルフ(狼)
カマキリ
ラブルゴーレム(ゴーレム)
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