五百八十五頁目
まさか小型のゴーレムの反応する距離を調べる検証で別のことまで分かるとは予想外だ。
尤もこちらは後でちゃんと調べてみないといけないが、もしもこれが正しければサボテンスープには熱への耐性だけでなく敵に気づかれにくくなる効果もあることになる。
それもこれもルゥちゃんのお手柄……いやある意味では俺達の管理不行き届きなわけで怪我の功名というべきかもしれない。
いやだけどまさかルゥちゃんが喉の渇きを潤すのにカスタムドリンク、すなわちエレメントダストで作った飲み物の方を優先していたとはびっくりだ。
途中から小型のゴーレムを始めとした野生動物の対処に意識を割いてしまい、ルゥちゃんが何を飲んでいるのかまではしっかり把握できていなかった。
そのせいで小型のゴーレムとの距離を測る際にルゥちゃんが俺達と同じ場所に来た時点で唐突に小型のゴーレムが動き出すというトラブルに見舞われる羽目になった。
物凄く肝が冷えたけれどこういう突発的な出来事も成れているため、身体は自然に動いてくれた。
擬態が完全に溶ける前にコレオちゃん達に攻撃命令を出し、ルゥちゃんに声を掛けると固まっているハンスさんとソフィアを引っ張っていくようにして通路の奥へと避難させることができた。
お陰で何とか犠牲なく乗り越えることができたし、小型のゴーレムの反応距離が外のゴーレムとほぼ同じぐらいであることも分かった。
またある意味で洞窟の恐ろしさというか突発的なトラブルに対する良い経験になったと思うし乗り越えてみれば良いことづくめだった。
……ただ予想外だったのはキャシーだけは驚きつつも咄嗟に反応できていたことだ。
どうやら思っていた以上に彼女は頼りになるようだが、意外とこういう突然の変化というか修羅場みたいな状況に慣れているのだろうか?
五百八十六頁目
外に出た途端、眩しさの余り目がくらみそうになる。
洞窟の暗闇に目が慣れすぎたか純粋に昼間が近づいたことで太陽の光が強くなっているのか、或いは両方だろうか。
とにかくみんな揃って無事に外へ出れたことで一先ず安堵しつつ改めて仲間の状況を確認する。
二度も小柄のゴーレムと戦う羽目になりボロボロで傷だらけなコレオちゃん達に対し人間は誰一人かすり傷一つ負っていない。
そんな頑張ってくれたコレオちゃん達に感謝して生肉を食べさせてあげるソフィア達だが、その傍には眠たげな様子のメガちゃん二匹とオオトカゲの姿もある。
洞窟内で仲間にした子達だが入り口付近の狭いところも何だかんだで通り抜けることが出来たのだ。
尤も外に出て太陽の光を浴びたことでただでさえ夜行性のメガちゃん達は物凄く辛そうにしている。
……やっぱりこの子達は普通に運用できそうにないけれど、使える場面がくるかもしれないので洞窟前に作ってある前線基地の中で休んでおいてもらうとしよう。
今回名前が出た動物
ラブルゴーレム(小型のゴーレム)
ティラコレオ(コレオちゃん達)
メガロサウルス(メガちゃん)
メガラニア(オオトカゲ)