二百二十一頁目
余りにもトリケラがモゾモゾしているので、軽く身体を見回してみると足元にヒルのようなものがくっついていた。
恐らく湿地帯に居た奴に食いつかれたのだろう……何とか引きはがし、念のためにカルちゃんの身体も見回したがこっちは平気そうだった。
もしもこんなものが俺やフローラにくっついていたらと思うとぞっとする。
まだまだ注意が足りないと自分に活を入れたところで、倒した死体を目当てに巨大昆虫が飛んできた。
放っておいてこっちに殴り掛かられたり、あのナマケモノに暴れられたら大変だからすぐに仲間たちに攻撃するように指示を出した。
するとカエルが舌で攻撃すると口内でその死体をモゾモゾと掻き回したと思うと、セメントのようなドロドロとした塊を吐き出したではないか。
実際に時間がたつと固まるから本当にセメントとして使えそうで、こんな特徴があっただなんて驚きだ。
だから作業机を兼ねているアルケン君に持たせたかったけど、フローラが全力で拒絶するから諦めてトリケラに持たせておくことにする。
……本当にカエルが苦手なようだが、俺としてはこの特徴を何かに活かしてあげたいと思う。
二百二十二頁目
だんだん日が陰ってきたが、その頃になってようやく山肌の拠点へと戻ってくることができた。
流石に数日たっているからか、攻め寄せていたあの肉食達の姿はどこにもない。
代わりに壁の中でこっちを見つめているペットたちは健在で、俺を見ると懐かしそうに反応してくれた。
そしてフローラも俺と手を繋いだまま、仲間たちに餌を与えていくとすぐに仲間だと理解したようで懐いてくれる。
特にフローラは巨大でありながら優しくすり寄ってくるディ君と、牙が長い猫であるサーバルちゃんがお気に入りのようでその身体を何度も撫でまわしていた。
そんな彼女を微笑ましく思いながら、防壁の一部を壊して仲間を中に入れるとそこに恐竜用の入り口を作っておいた。
ついでにアルケン君を借りて山頂から素材を取ってこようとしたが、フローラは譲ってくれなかった。
仕方なくテリ君に乗って二人で山頂を目指す羽目になったが……この調子だと早めに二匹目のアルケン君を仲間にしたほうが良さそうだ。
二百二十三頁目
山頂に辿り着くとフローラはキラキラ光る水晶や金属鉱石の塊をうっとりと眺めていた。
それらの素材を回収して彼女の乗るアルケン君に乗せてやると、こいつは詰んだ金属鉱石で器用にバランスをとって飛んで見せた。
この調子ならば沢山持たせても平気そうだと判断して、見渡す限り全ての資材を採取して片っ端から持たせてやることにした。
途中何度もサーベルタイガーに襲われかけたが、テリ君の敵ではない……相変わらず頼りになる奴だ。
だから安心して素材を集め終えた俺たちは、問題なく拠点へと帰還することができた。
丁度夕暮れということもあり、今日はもうここまでにして後はこれらの鉄を焼いて水晶や次いでに集めた木材やら繊維やらを合わせて、何か作れるか試していこう。
【今回名前が出た動物】
トリケラトプス
ヒル
カルノタウルス(カルちゃん)
メガテリウム(ナマケモノ)
ベールゼブフォ(カエル)
メガネウラ(巨大昆虫)
ティタノミルマ(巨大昆虫)
アルゲンタビス(アルケン君)
アロサウルス(拠点に攻め寄せていた肉食達)
ディプロドクス(ディ君)
サーベルタイガー(サーバルちゃん)
テリジノサウルス(テリ君)