ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第722話

六百頁目

 

 フローラの残してくれた図案を元に必要となる金属の壁などを作り始めていく。

 するとすぐに俺のやっていることに気づいた皆も手を貸してくれて、自然と役割分担が割り振られるようになる。

 必要な素材の運搬はルゥちゃんがやり、それを受け取ったハンスさんがクラフトして、出来上がった建材をソフィアが運んでくる。

 

 それを受け取った俺とキャシーが拠点の外の少し開けた場所で、しかもすぐ傍に擬態したゴーレムが見えている場所で組み立てていく。

 実は先ほどキャシー達がTEKティラノを乗り回していた際にこのゴーレムをたまたま見つけており、ちょうどいいタイミングなのでこのまま捕獲できるか試してみるつもりでいた。

 尤も組み立てに時間が掛かって暗くなるようならば明日に延期するつもりだが、皆で分業しているお陰かその心配はなさそうであった。

 

 ……と思ったのだが気絶させる用の大砲を作ったところで、弾の制作時間が別にかかることに気が付いた。

 流石に作りながら打つのは危険すぎるので必要数をしっかり確保してからにしたいところだが、ゴーレムが何発で気絶するのか全く想像もつかない。

 仕方なく前に同じ方法で気絶させた超巨大な草食の時の数を参考にすることにしたのだが、そのせいで物凄く時間が掛かってしまい結局日が暮れてしまったのであった。

 

 ……しかも大砲と弾、どっちも制作コストが高すぎて素材の備蓄が一気に減ってしまったなぁ……まあ今ならすぐに取り戻せるのだけれど、なんだが希少素材の塊であるゴーレムを捕獲するより討伐して解体したくなってくるぞ。

 

六百一頁目

 

 ゴーレムという空想生物を仲間にすることに全く興味がないと言えば嘘になる。

 だけどこれまで多くの動物を仲間にして使うことに慣れてしまっているためか、前の島に居た頃に比べるとドキドキ感は少なくなっている。

 それに比べてこの砂漠で初めて動物を仲間にしているソフィアとキャシーの情熱は凄いものがある。

 

 昨日のTEKティラノである程度満足したらしいハンスさんや俺がグースカ眠っている早朝の時点で既に目を覚まして行動を開始していたのだから。

 突然の轟音で目を覚ましてビックリしながら外に出てアルケンに乗り周囲を確認したところで、二人が大砲を打ち放った音だとわかった。

 どうも勝手にゴーレムの捕獲を開始した……わけではなく大砲の狙いをつける練習を兼ねて一発ずつ打ってみたようだ。

 

 抜け目がないことに練習分の弾を作るための素材もあちこち巡って回収して用意していたらしく、在庫数はむしろ増えていたから驚きだ。

 この調子だともっと早い段階から準備を始めていたようだが、まさかここまでやる気があるとは……。

 それでいてこの砂漠でもトップクラスに危険な生物だからか俺が目を覚ますのを待っていたあたり慎重さも忘れていないようで、つくづくこの二人の優秀さを感じさせられてしまうのだった。




今回名前が出た動物

TEKティラノサウルス
ロックエレメンタル(ゴーレム)
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