六百十七頁目
ソフィアの態度を見てルゥちゃんも見様見真似でお辞儀して見せるがどこかぎこちない。
だけどモーリツさんは気にした様子もなく、むしろ彼女の周りに浮かんでいるガイドロボットのオウ・ホウさんに興味を示していた。
実際にオウ・ホウさんと今動かしているガイドロボットについて簡単に説明すると自らのインプラントを意味深に眺めつつも、彼に対しても一礼して見せる。
しかもモーリツさんは三国志について知識があるらしく、何れ余裕があれば魏国の話を聞きたいなどと口にして……それを聞いていたソフィアが思いっきり目を輝かせいた。
そういえば前に俺も歴史のことで語れるからとソフィアの話に長々と付き合わされかけたことがあったが、どうやらモーリツさんも語れる同志としてロックオンされてしまったらしい。
まあ当の本人はあくまで社交辞令的なつもりで口にしただけなのかどちらかと言えばガイドロボットとインプラントの関係が気になっているようで、そんな彼女の視線には気づいていなかった。
……このままだと面倒なことになりそうだと慌てて俺はソフィアが口を開く前にさっさと要件を済ませるべく情報交換を開始した。
とはいっても大きなことがあれば無線で伝え合うようにしているため、大したことはないだろう。
実際にモーリツさんの話を聞いてみても今までと同じように生存者を助けて回っているだけで、彼自身の変化は殆どないようであった。
ただ彼が助けた人達の中から逞しい輩を中心にトライブのような集団が出来つつあるようで、興味があるのならば井戸水が湧く辺りを見回ると言いと教えてもらった。
少し気になるところではあるがまだ文明的な発展には乏しく血気盛んで粗暴な輩も多い様なので、もし見に行くにしても女性陣を連れて行くのは辞めておいた方がよさそうだ。
またモーリツさんは気弱でそういうトライブに所属出来なさそうな……それでいて一芸に秀でていると感じた有望そうな人はこの移動拠点の中で保護するような形で行動を共にしているという。
実際に今パララ君二号を操縦しているのはその中の一人で動物の扱いにたけていると見なした人のようだ。
……確かに来てからそれほど日が経っていないにしてはこの巨体を視界が悪い拠点内から操っているにも関わらず地形に殆ど足を取られていないのは見事なものだ。
しっかりと相手の才能を見抜ける眼力にそういう人材を的確に運用できるモーリツさんはやっぱり本当に優秀な人だ。
今回名前が出た動物
パラケラテリウム(パララ君二号)
やっと戻ってこれた……投稿が遅れて申し訳ありませんでした。
今日からまた毎日投稿していきますので暇なときにでも読んでいただけたら嬉しいです。