六百二十五頁目
渡った先の道にある壁沿いに改めて進むと橋の下にあった道へと繋がっていた。
このまま壁越しに進むこともできるが、後ろにある先ほど渡った橋の下を通るルートもある。
いつもならこのまま壁越しに進むところであるが俺はあえて橋の下を潜る方の道を進むことにした。
何故ならそっちの方からチラチラと瞬く光が見えたからであり、アレの正体を調べておきたかったのだ。
何せ未知の現象であれば対処するのも難しい厄介なことになりかねないからだが、少し進んだところで見えてきたのはただの篝火であった。
まあ実際にはそんなことだろうとは思っていたが、あの分かれ道は結局同じところに通じていたようだ。
……前の洞窟もそうだったけれど、ひょっとしてこの砂漠にある洞窟は全部一本道なのかな?
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改めて一つしかない道を進んで行くと再び目の前に橋のような地形が現れてくる。
今回も橋の下に地面が見えており落ちても大丈夫そうであった。
それでもとりあえずは道に沿って進もうと橋を渡ることにしたが、その途中で左側の壁に何かが描かれていることに気が付いた。
それは巨大な壁画であり神々しく彫り込まれたオベリスクと思わしきモノを人々が拝んでいる図であった。
また人々の中心にはオベリスクの正面に向かい合っている代表者の姿もある。
反射的に俺の脳裏にはオベリスクを信仰していたという先達者様であるライア氏の存在が連想された。
果たしてソフィアも同じ気持ちなのか、普段ならこの手の意味深な壁画を見たら騒ぎ出しそうだというのに何とも言えない神妙な顔で壁画をじっと眺めていた。
しかしそんなことしている場合なのかと言わんばかりにボトッと何かが落ちてくる音が聞こえてきたかと思えば、前を進んでいた主無しコレオちゃん達が暴れ始めて……
六百二十七頁目
天井から落ちてきたらしいオオトカゲがきっかけになったのか、遂に洞窟の本領発揮とばかりに野生動物達が襲い掛かり始めてきた。
予想した通り争う音でこちらに気づいたらしいムカデ達が群がってきたかと思うと、暗がりに隠れていたらしい蜘蛛が橋の下に群がり糸を飛ばしてくる。
足場の悪い橋の上で遠距離攻撃持ちに襲われるのは本来ならば危険極まりない状況だが、今回は下に落ちても地面が見えているし這い上がれるコレオちゃんに乗ってもいるため対処は難しくなかった。
単純に前に居るムカデやオオトカゲは既に戦闘を始めているコレオちゃん達に任せておき、また道が狭くて戦闘に参加しきれない個体はあえて橋の下に落ちてもらいそのまま蜘蛛を駆除してもらう。
恐らくコレオちゃん達の戦力からしてそれだけでも十分駆除しきれるだろうが、念のために俺達も各々遠距離武器を手に取って味方に当てない範囲で援護することにした。
その際にモーリツさんの腕を見ておく意味も兼ねて予備の拳銃を渡して一緒に撃ってもらうことにしたが、果たしてその腕前は中々に見事なものであった。
……本当に味方で居てくれるのならばこれ以上ないほど頼りになる人なんだけども
今回名前が出た動物
メガラニア(オオトカゲ)
アースロプレウラ(ムカデ)
アラネオモーフス(蜘蛛)