ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第744話

六百四十五頁目

 

 やはり帰り道では特に問題が起こることはなくあっさりと外に出ることができた。

 この時点でモーリツさんと同行する理由も無くなり、自然とお互いのアルケンに跨った俺達は別れの言葉を口にする。

 彼曰く、迷惑をかけたかもしれないが非常に有意義な時間であったとのことだ。

 

 それに対してソフィアは俺に確認した上で、何なら次も一緒に……と口にしかけたがモーリツさんは首を横に振ってみせた。

 まあモーリツさんはここで長生きしたいみたいだし、幾らアーティファクトに興味があるからと言って危険極まりない洞窟探索に乗り気でなくても無理はない。

 ……そう思っていたのだが続けてモーリツさんは、どうせならお宝は自力で見つけて手に入れたいものだからと呟いた。

 

 突然の言葉に驚く俺とソフィアを見てモーリツさんは何やら愉快そうに笑うと、だから他の洞窟の場所も自力で探したいから教えなくていいとだけ言い残して去っていくのだった。

 

六百四十六頁目

 

 モーリツさんと別れた俺達は取りあえず拠点へと戻ることにした。

 あの隙間の先に広がる崖のある空間はやはり壁をよじ登れて高所からの落下にも耐性があるコレオちゃんで攻略するのが一番だ。

 そのためには前の島にあった強敵ばかりの洞窟でしたように生まれたばかりで身体の小さいうちに連れ込めばいい。

 

 防護柵で安全を確保できそうな空間もあったことだし、また実際に狼ぐらいの体格の通れそうな動物を護衛にすることもできるのだから中で成体まで育てるのも問題なくできるはずだ。

 それらの準備を済ませるためにも皆で手分けして行った方が良いに決まっている。

 そう思って直接顔を合わせて素材やコレオちゃん達の育成状況も合わせて相談しながら事を進めるつもり……だった。

 

 しかしまさか緑のオベリスクの麓に作った拠点に誰もいないとは思わなかった。

 代わりとばかりに拠点の外にはサドルの付いたゴーレムが四体も鎮座してた。

 ……俺達が居ない間に新たなゴーレムを二体も仲間にしているだなんて驚きだけど、それにしてもあの二人は一体どこへ行ったのだろうか?

 

六百四十七頁目

 

 キャシーに無線機で連絡を試みるが物凄く忙しいらしく、少ししたら戻るとだけ言ってすぐ乱暴に切られてしまう。

 その際に後ろの方から爆音とハンスさんの悲鳴じみた声が聞こえていたのでちょっとだけ心配だが、もしも修羅場ならば助けを要請したはずだ。

 だから多分大丈夫なのだろう……というかそう思うしかない。

 

 仕方なくこちらはこちらで動こうと思うが、ソフィアもソフィアで新たに手に居れた日記を読みつつ他の日記と合わせて時系列を揃える作業に没頭してしまっている。

 こうなると動けるのは俺とルゥちゃんしかいないわけで出来る作業も限られてしまう。

 まあ当のルゥちゃんは俺が何かしようとするとお手伝いする気満々な様子で後を付いてきてくれるので、取りあえず拠点内で出来る安全なクラフト作業でもしておこう。

 

 そう思い洞窟の中に設置するようの防護柵を最低限の数だけでも作っておこうと作業机に向かったが、そこには余り素材が置いてなかった。

 恐らく旋盤での作業が多いから作業机に入っている分もそっちに素材を移した……のかと思いきや、何故かそっちにも余り素材が残っていないではないか。

 ……ハンスさん達なにか大掛かりなクラフトでもしたのかな?




今回名前が出た動物

アルゲンダヴィス(アルケン)
ティラコレオ(コレオちゃん)
ダイアウルフ(狼)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
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