ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第745話

六百四十八頁目

 

 幾ら大量に素材を使ったとしても金庫の中に入れてある予備の素材まで空っぽになっていることはないはずだ。

 そう判断して早速金庫に向かうが、やっぱりルゥちゃんも後ろをピョコピョコ付いてくる。

 ……この金庫の中にはエレメントが入っていることもあり暗証番号をつけて管理しているだけに開けるところをルゥちゃんには見せたくない。

 

 だからルゥちゃんには調理なべで今回消費したサボテンスープの補充を頼むことにした。

 サボテンスープの材料ならば冷蔵庫から取ってくればいいだけだし、作り方は何度もやっているだけにルゥちゃんもオウ・ホウさんの指示があれば問題なく作れるはずだ。

 実際にお願いしたところコクンと素直に頷いて調理なべのある方へ向かって行った。

 

 この隙に金庫を開けて中を確認するとちゃんと予備の素材は残ってこそいたが洞窟に出かける前に比べると数が減っている。

 一体何に使ったのか気になるが後で戻ってきたハンスさん達に聞けばわかることだと思い思考を打ち切り、取りあえず必要な素材を取り出していく。

 ……そのタイミングで後ろからルゥちゃんに声を掛けられてドキッとしてしまう。

 

 慌てて金庫を閉めたし奥の方に隠してあったエレメントを見られた心配はないだろうが……危なかったなぁ。

 しかし何でまたこんなすぐに戻ってきたのか不思議であったが、そんな俺にルゥちゃんもまた不思議そうに小首を傾げながら調理なべの場所を尋ねてくるのだった。

 

六百四十九頁目

 

 素材が大量に使われている原因の一つが判明した。

 何故ならルゥちゃんと一緒に調理なべがあったところに行くと何もなくなっていたのだが、代わりとばかりにその近くに水道が直結している巨大な鍋が設置されていたのだ。

 前の島でフローラが調理室に設置していた一度に大量の食材を処理できる工業用調理器具だ。

 

 間違いなくハンスさん達が生活環境改善のために作っておいてくれたのだろう。

 ガソリンこそ必要になるがこれなら調理なべと違って水分もわざわざ手作業で毎回加えなくても水道から自動的に必要量が補給されるため手間も少なく効率が段違いになる。

 洞窟攻略も本格化してきたこれからはサボテンスープやメディカルブリューなどの消費も増えていくのは目に見えているが、これがあれば時間をかけて準備しなくても手の空いたときに仕込んでおけば必要量を常に確保できるようになるだろう。

 

 まあ初めて見るルゥちゃん達には使い方も何もわかったもんじゃないだろうし、何よりガソリンを使った火力は今までとは比べ物にならないから火傷などしないようちゃんと隣で使い方を教えた方が良い。

 だからちょうど日記の編纂を終えて俺に報告に来たソフィアも交えて早速調理器具の使い方講習を始めるのであった。

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