二百三十三頁目
先ほど作って貰った捕獲用の設備の外側にスロープを付けて巨大な奴もひき込んで落とし込めるように改良しつつ、ついでにタヴィちゃんのサドルも作成して乗れるようにしておく。
これで二人で長距離の冒険に出れると言うと、フローラも明日までに畑も完成させるからそれから一緒に旅へ出ようと言い出した。
実際に見ると水道から自動的に水が流れるようになっている場所に、そこそこのサイズの菜園が十個並んでいて、それぞれに種が植えられている。
しかしこれだけあるとトイレで作れる肥料だけでは間に合わないと思ったが、フローラ曰くその辺は動物の協力で何とかなったのだという。
詳しくは教えてもらえなかったけれど、この島に住む動物は栄養のあるものを食べているからそのまま使っても肥料になるとか何とか……まるで意味は分からない。
だけど彼女は元々、農場だか牧場だかの家の子だから安心して任せてほしいと胸を張っている。
尤もそうでなくとも俺はフローラのことを疑ったりはしないのだけれど……とにかく日も暮れてきたし今日もこの辺りにして家の作業に専念しようと思う。
……農業施設から出る際に、フローラが布と皮の手袋を投げ捨てた上で物凄く真剣に手を洗っていたのは気にしないでおこう。
二百三十四頁目
明日から再び島中の探索を行うということで、拠点に篭りながらも出かけるための準備に大忙しだ。
前はプテラだったから余り荷物は持ち込めなかったけれど、今回は力持ちである大鷲のアルケン君とタヴィちゃんで移動するため沢山物を持ち込むことができる。
まして背中で作業机のような作業も出来るから、何かあった時に備えて余計に色々と持ち出してしまいたくなる。
しかし出かけた先で採取することを考えると、持っていくものは厳選すべきかもしれない……そう思うけれどフローラは次から次へと資材を詰め込んでいく。
鉄のインゴットに木材や繊維にわら、石に火打石それに火薬に発火粉……さらにオリジナルレシピで作った料理と、同じく果汁を絞って作った飲み物まで水晶から作った水瓶に入れて用意してある。
更に万一の際に使うパラシュートを俺にも手渡しつつ、照明銃まで用意してあるようだ。
この万全と言える用意に舌を巻く俺だが、よく見たら護身用の武具は皮の防具と着替えと思しき布の一式しか持っていないようだ。
それどころか笑顔で俺にクロスボウと麻酔矢の束を渡してくる……まあこっちは男の俺の仕事ということだろう。
だから俺は出来る限り普通の石の矢と麻酔矢を持てるだけ持っていくことにするのだった。
【今回名前が出た動物】
アルゲンタビス(アルケン君・タヴィちゃん)
プテラノドン