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まるでピクニック前夜のように興奮して寝付けないフローラにナルコベリーを睡眠導入剤代わりに数個齧らせると、思った通りすんなりと眠りについた。
俺もまたパロロ君たちに周囲の警戒を任せて同じく眠りについたところ、とても気持ち良く目覚めを迎えることができた。
そして朝一番シャワーを浴びて食事をとったところで、早速フローラと並んで出かける……前にどこへ行くのか相談することにした。
自作したマップを取り出し、事前にチェックを入れているところを確認して……ふと前に見た世界最大の翼竜のことを思い出した。
ペヤラちゃんに二人乗りして麻酔矢を打てば仲間に出来そうだが、フローラはそれよりも東北と東南にある小島が気になるという。
何よりペヤラちゃんでは大量に荷物を持ち出すことはできないから旅に出るには不向きだ……だから一旦翼竜は見送ることにして東南と東北の小島を目指すことにした。
アルケン君とタヴィちゃんのスタミナなら海を越えて余裕で辿り着けるはずだ……何があるのかちょっとドキドキしている。
しかしそれ以上に俺よりワクワクして顔を輝かせているフローラの笑顔にドキドキしてしまう俺だった。
二百三十六頁目
アルケン君とタヴィちゃんはプテラより移動速度が遅いが、スタミナがある分休憩を挟まずに移動できるためか予想より早く東南の島が見えるところへと到着した。
後はしっかりと体力を回復させてから向こうまで飛んでいくだけだ……そう思って近くの崖の上に着地したところで壮大な咆哮が聞こえてくる。
見れば前にこの辺りで見かけたティラノと同一の個体と思しき奴が、またしてもブロントサウルスに襲い掛かる所だった。
この辺りは大型が湧きやすいのだろうか……そう思いながら安全な場所から観察している俺の隣でフローラが何やら悲鳴じみた叫び声をあげる。
そう言えば彼女はティラノを見るのは初めてだったはずだ……ましてこんな巨大生物同士の戦いも初めてだろう。
最初こそ怯えた様子を見せていたフローラだったが、地響きを起こしながら争う二匹の争いに段々目を輝かせていく。
尤も流石に最後ブロントがティラノにやられて、食いつかれるところは見たくないようで痛々しそうに目を逸らしてしまったが……その後で俺にあいつを仲間に出来ないか聞いてくるあたりは流石というかなんというか……。
……石でできた拠点は壊せないようだからちょっと大きめの罠を作れば或いは行けるのだろうか?
【今回名前が出た動物】
パラサウロロフス(パロロ君)
タペヤラ(ペヤラちゃん)
アルゲンタビス(アルケン君・タヴィちゃん)
プテラノドン
ティラノサウルス
ブロントサウルス