ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第783話

七百二十三頁目

 

 俺達が居ない間、二人はゴーレム以外でワイバーンの谷を攻略するために必要不可欠な生き物をリストアップして集めて回ることにしたようだ。

 その際に俺とソフィアが初めてワイバーンと会った時、モスラの同種の鱗粉で逃げ切れたことから、安全のためにもモスラの同種を集めておこうという話になったらしい。

 確かに盾役のゴーレムが突破されたとしても、あいつらを殿にすればワイバーンから逃げ切ることができるだろう。

 

 ただモスラの同種はサドルをつけてなお脆いためワイバーンの攻撃がどの程度かはまだ分からないがそうそう耐えられるとは思えない。

 だからこそ二人は予備役も含めて大量に集めておけばいいと判断したようで、そこからモスラの同種狩りならぬ捕獲祭りを始めたようだ。

 ……他の動物みたいに雄雌揃えて牧場で増やしても良いと思うのだが、多分これは繁殖でチマチマ増えていくのを待っていられなかったのだろう。

 

 とにかくそういうわけで一日中この砂漠をあちこち駆け巡り金属鉱石などの素材を採取しながらモスラの同種を片っ端から捕獲して回っていたところ、例のペヤラちゃんを見つけたようだ。

 尤も見つけた時点で何かの動物に襲われた後だったのか一目散に空の彼方へ向かって飛んでいくところであったらしく、本当ならばそのままスルーするつもりだったそうだ。

 しかし特徴的なトサカから俺から聞いた前の島の話に出てきた三人乗り出来る生き物だとソフィアが気づいてしまった。

 

 こいつさえいれば空を飛びながら道具を使うことができる……前に炎を浴びせる手段がなくて泣く泣く捕獲を断念せざるを得なかったフェニックスを追いかけながら火炎放射器を浴びせられるようになる。

 二人にとってワイバーンに並んで捕獲したい生き物トップであるフェニックス捕獲に必要な生き物で、しかも余り出没しない希少性を思うとこのチャンスを逃すわけにはいかなかった。

 だから逃げの体勢に入ると空を飛びまわり着地しようともしないペアラちゃんの同種を相手に、二人は様々な手段を用いて捕獲を試みる羽目になったそうだ。

 

 一人がアルケンを操りもう一人がグラップリングフックでぶら下がることで自由になった両手で麻酔を打ち込み、フックが外れそうになったらパラシュートでゆっくり落下している隙にまたフックを打ち込み直してから再び麻酔……を何度も何度も繰り返したらしい。

 そうやって何とか眠らせることができたのもつかの間、今度は落ちた先で無防備に眠りにつくペアラちゃんの同種を肉食が溢れるこの砂漠の地で守り抜く羽目になり、それはもう非常に苦労したそうだ。

 ……うん、納得……道理でここまで疲れ切るわけだ。

 

 今日はみんな一応に大変だったみたいだな……何はともあれお疲れ様です。




今回名前が出た動物

ロックエレメンタル(ゴーレム)
ファイアワイバーン(ワイバーン)
リマントリア(モスラの同種)
タペヤラ(ペヤラちゃんの同種)
フェニックス
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