ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第784話

七百二十四頁目

 

 昨日の疲れが残っていたのか目を覚ますのがいつもより遅くなってしまった。

 尤も他の皆も同じなようで、唯一体力が残っていた或いは体力の回復が早い子供二人だけが元気に活動していた。

 ……正確にはルゥちゃんとオウ・ホウさんに言われるままにシャルル少年が精力的に動き回っている。

 

 これはルゥちゃんに何かさせるのは恐れ多いとシャルル少年が勝手に行動しているだけなのか、それとも彼を新入りだと判断したルゥちゃんが善意で薬や料理のレシピを始めとした仕事のやり方を教えてあげているのか……或いは両方かもしれない。

 ただ二人ともどこか楽しそうに見えて、加入前にあれだけ余計なトラブルになるのではと思い悩んでいた自分が馬鹿らしくなってくる。

 まあオウ・ホウさんに対する誤解なども含めてもうしばらくは見守っておく必要があるだろうけれど、この調子なら一緒にやっていける……と思いたい。

 

七百二十五頁目

 

 二人に拠点内でのクラフト作業を任せて俺は外周部の砂漠の護衛に連れ出したコレオちゃん達を洞窟へ戻しておくことにした。

 そうして再び繁殖するよう指示を出しておき、その上で例の隙間の先がどうなっているか確認するため余っている雄を何匹か引き連れて慎重に洞窟の奥へと進んでいく。

 道中襲い来る蜘蛛やムカデを難なく返り討ちにして素材を採取しながら隙間の前までくると、すぐにコレオちゃんから降りて中へと入っていく。

 

 既に中は金属の防護柵と連れ込めるラプトルや豚などの護衛のお陰で安全が確保できている。

 だから生身で入っても敵に襲われることなくコレオちゃんの幼体を育てている場所までたどり着くことができた。

 すると既に四体ほどのコレオちゃんの同種が成体になっているではないか。

 

 しかも四体のうち三体は雄だが残る一体は雌であり、雌雄揃っているためこのまま中で繁殖させることができてしまう。

 ……できれば比率が逆であればより効率的だったのだが、まあこれでも十分ありがたい。

 また明日になれば更に生体は増えそうだし、この調子なら案外明日には攻略を再開できるかもしれないぞ。

 

七百二十六頁目

 

 洞窟の状況を確認し終えた俺が拠点へ戻ると残る大人組もみんな目を覚ましたようで非常に活気づいていた。

 拠点内に放牧されている動物のところでは新しく仲間にしたカマキリを前に興奮した様子でスケッチしながら色々と指示を出しているソフィアに、それを眺めながら同じく興奮気味にシャルル少年と会話をしているキャシーの姿がある。

 どうやら動物への興味という点でシャルル少年とキャシーは意気投合したようで、今もいろんな動物の捕獲方法や新たに捕まえたい生き物などを目を輝かせながら話し合っている。

 

 またオベリスクの方からは不可思議な発光が起こっており、恐らくハンスさんが溜まったエレメントダストをエレメントに加工しているのだろう。

 そしてパララ君の上からも何かしらの作業音がしており、そっちではルゥちゃんが冷蔵庫に薬や料理を仕舞っているか科学作業台で火薬か何かを精製してくれているのだろう

 そんな皆だが俺が帰ってきたことに気づくと自らの作業の手を止めて寄ってきてくれて、朝食でも食べながら本日の予定を話し合おうと言ってくれる。

 

 ……自発的にここまで動ける皆が俺をリーダーとして認めてくれているんだから、俺も失望されないよう頑張ってリーダーらしく振舞わないとな。




今回名前が出た動物

ティラコレオ(コレオちゃん達)
ユタラプトル
ダエオドン(豚)
カマキリ
パラケラテリウム(パララ君)
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