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色々とやるべき準備も兼ねて早めに起きた俺達は早朝から早速行動を開始した。
まずは物資の積み込みと連れて行く動物の厳選作業だ。
空を飛び炎を吐くワイバーンの戦闘力は最低でもサンドワーム以上と想定した方が良いだろう。
しかしサンドワーム戦では大活躍してくれたコレオちゃんとカルノン達は空を飛べない上に攻撃範囲も狭いため、残念ながら空を飛ぶワイバーンが相手では役に立たない。
逆に言えば何かしらで出血攻撃を当てる手段さえあれば話は変わるが、取りあえず今の時点では下手に連れて行って空からの炎のブレスで一掃された時の損害を考えれば連れて行かない方が良いと結論付けた。
それに対して巨大なために攻撃が届く範囲も広く岩を投げての遠距離もできるゴーレムはまさに打ってつけだ。
また身体が岩っぽい何かで出来ていて頑丈な上に昨日の時点で制作しておいた高品質サドルを身に着けて防御力がさらに強化されたため、それらを貫通してきそうな炎のブレスさえ警戒すれば渡り合えるはずだ。
……本当に身体が岩でできているのならば炎にも耐性がありそうなものだが、出血攻撃が普通に効果があったことを考えると余り期待しない方がいいだろう。
それでも二十体も数が揃っている以上はワイバーンを複数体同時に相手にするような事態を避ければ確実に勝てる……はずだ。
……実際にルゥちゃん以外の皆も同じ考えに至っているようで不安はあまり感じていないようだが、俺だけは前の島で戦ったドラゴンのように炎のブレスでこちらのゴーレム軍団が蹴散らされるかもしれないという思いがぬぐい切れない。
尤もそんなときのために逃げ切る手段として鱗粉を巻いて相手の動きを鈍らせれるモスラの同種達も連れて行くわけで、動物だけでなく人間までも全滅するような最悪の事態だけは避けられるはずだ。
更にゴーレムの補助要員としてユウキィ君と豚に加えて俺達が乗って移動するためのアルケン達も連れて行く。
その上でメディカルブリューに加えて素材などの物資も大量に持っていき、ワイバーンの谷の近くに前フローラとソフィアが考案してくれていたワイバーン捕獲用の罠を建設する予定だ。
ここまで事前に準備すれば流石に安心……のはずなんだけども、ルゥちゃんの傍を飛び回るドラゴンの犠牲となったオウ・ホウさんを見ているとどうにもあの時の事が思い出されて、更にエレメントの管理まで気になってる始末で……我ながら心配性すぎるなぁ。
今回名前が出た動物
ファイアワイバーン(炎のブレスを吐くワイバーン)
デスワーム(サンドワーム)
ティラコレオ(コレオちゃん)
カルノタウルス(カルノン達)
ロックエレメンタル(ゴーレム)
リマントリア(モスラの同種)
ユウティラヌス(ユウキィ君)
ダエオドン(豚)
アルゲンダヴィス(アルケン)
ドラゴン