ARK とある青年の日誌   作:車馬超

804 / 1041
第804話

七百六十三頁目

 

 皆には待機しておいてもらい、誰も乗っていないコレオちゃん一匹をジャンプして一気に細い道を飛び越えて先に着地させる。

 果たして待ち伏せていた蝙蝠たちが反応してコレオちゃんに攻撃しようと向かってきたお陰で視界に映ったそいつらを片っ端から射抜いていく。

 今回も二匹しかいなかったのであっさりと駆除できた上に敢えて何をされても無反応状態を貫くよう指示を出しておいたコレオちゃんもじっとしていてくれたので崖下に落ちていくこともなかった。

 

 これは初めてフローラと攻略した洞窟で、あの時はサーベルタイガーだったがこういう足場の不安定なところで戦闘しては下に落下させてしまったことを思い出して対策したことであったが上手く行って良かった。

 何せ今回は賑やかしこそいるが主戦力であるコレオちゃんは全部で七匹しかいないので、一匹でも逸れたら戦力ダウンは甚だしいのだ。

 ……しかし何気なくフローラと一緒に初めて攻略した洞窟を思い出したが、全体的にあそこと作りが似通っている気がするなぁ。

 

 離れているけれど見えるところにアーティファクトがありいっそ飛び込んだらと思いたくなるところといい、またこうして壁伝いに続く道が螺旋を描くようにして下へ下へと続いているところもだ。

 こうなるとあの洞窟でヒヤッとしたジャンプして渡らなければ行けないところもありそうだが……

 

七百六十四頁目

 

 どうしてこうも嫌な予感だけは良く当たるのだろうか。

 ゆっくり時間をかけて細い道を何とか無事渡り終えた皆と一緒に少し進んだところでまた蝙蝠の鳴き声が聞こえてきた。

 今回は足場に少し余裕があったが念のためにまた無抵抗状態のコレオちゃんを囮にして、そこへ群がる蝙蝠を後ろから射抜いて処分して近づいてみたら先の道が途切れていたのだ。

 

 そして少し先には飛び石代わりに使えと言わんばかりの足場がポツンとあり、そこからもう一度飛び移ることで向こうの壁際にある足場へ到達できるようになっていた。

 幾ら探してみても他に道が見つからないことから、ここを進まなければならないのは明白である。

 まさか本当にジャンプして渡らなければいけない場所が出てくるとは、もしかして前の島にあったあの洞窟とここを設計した人物は同じなのだろうか?

 

 ……いやそんなことはどうでもいい、それよりも問題なのは果たしてソフィアとルゥちゃんがちゃんと飛び移れるかだ。

 まあ一つ前の洞窟にもあったジャンプして渡る場所では二人とも上手くやってはいたけれど、すぐ下に水路があったあの時と違って今回は下がどうなっているかも分からないほど深いため落ちた時のリスクは比べ物にならない。

 飛び移る距離はそれほど大きくなく着地する場所もそこそこ広いため冷静にやれば大丈夫だろうけれども、落ちた時の危険性の差が変に影響を与えないか心配だ。

 

 一応グラップリングフックを使えば確実に飛び移れはするだろうが、その場合は動物から降りなければいけないため生身で渡る羽目になるわけで、そこを蝙蝠に襲われたらそれこそ命に係わる。

 だから出来れば動物に乗ったまま確実に飛び移る方法があればいいのだが、そんな上手い話は……あっ!!

 そういえば一応隙間の奥へ直接連れ込めた豚を含めた小粒な動物達もにぎやかしとして追従させてきたけれど、この中に居るダチョウもどきの子は滑空することが出来たんじゃなかったっけ?

 

 ジャンプした後で滑空させればゆっくりと降りるから落ち着いて着地することができそうだし、この子を使って渡って貰えば大丈夫じゃないかな?




今回名前が出た動物

ティラコレオ(コレオちゃん)
オニコニクテリス(蝙蝠)
サーベルタイガー
ダエオドン(豚)
テラーバード(ダチョウもどき)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。