ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第807話

七百六十九頁目

 

 帰り道を進む際にソフィアが元の場所まで戻るのに道を辿るのではなくコレオちゃんの能力を使って壁をよじ登った方が早いのではと提案してきた。

 確かにその方が直線距離で帰れるし、何よりあのジャンプして渡る場所を経由する必要が無くなるので少しだけ魅力的な提案に思われた。

 しかしここまでの道中で何度も飛行能力のある蝙蝠を見かけており、もしあいつらに壁をよじ登っている最中に襲われたらろくに反撃できず叩き落されてしまいそうだ。

 

 また純粋に壁が凸凹としているのでコレオちゃんの爪を立ててよじ登ろうとすると、何度か器用にジャンプして飛びつかなければならない場面が出てきそうだ。

 俺とシャルル少年はともかくソフィアとルゥちゃんが失敗して滑り落ちるかもしれないと思うと、やっぱり素直に来た道をそのまま引き返すことにした。

 当然あの飛び移って渡る場所でまたダチョウもどきに乗り換えが生じて少し時間を取られてしまったが、一度やっていることもあってか今回はルゥちゃんも危なげなく向こう側まで渡ることができた。

 

 続いて一人ずつ渡らないといけない細い道も新たに敵対動物が湧いていないお陰で、時間をかけて慎重に事を運ぶことで無事切り抜けることができた。

 ここまで来れば足を滑らせる心配もほぼ無くなる上に目と鼻の先にある例の隙間を潜り抜けてしまえばコレオちゃん軍団とも合流できる。

 何より隙間から出口までの道は何度も通っているので迷う心配すらなく、実際に何の問題も無く出口までたどり着くことができた。

 

 ……終わってみれば難易度自体は他の洞窟と比べてそこまで高いわけではなかったけれど費やした労力と時間は多かっただけに何だか感無量だ。

 しかしこれでオベリスクを起動するために必要な三つのアーティファクトのうち二つ揃ったわけで、つまり次に挑むのが最後の洞窟ということになる

 そしてそれが終われば遂にオベリスクの守護者との戦いに挑めるようになり、勝利することができればこのARKを攻略してバグに苦しむ他の人達の犠牲も少しは減ってくれるはずだ。

 

 何よりフローラ、そうなったら少しは君に会える日が近づいてきたと思っていいのかな?

 待つ者とやらはあれから何も言ってくれないから時々不安になるけれど、信じていいんだよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……このARKの攻略が終わったらやっぱり次のARKへ向かうことになるのだろうけれど、そうしたらここで仲良く成った皆とお別……いやまだ先の話だし考えるのは止めておこう……寂しくなるから……




今回名前が出てきた動物

ティラコレオ(コレオちゃん)
オニコニクテリス(蝙蝠)
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