二百四十三頁目
洞窟の中は暗くなることが予想されたため、近くにアルケン君とタヴィちゃんを待機させてた俺たちは、松明を作りそれをラプトルのサドルに刺したうえで洞窟に侵入し始めた……四体のラプトルの後ろから。
丁度群れで動いているラプトルが居たので全てを仲間に加えたところ、俺たちが騎乗しているのと合わせて六匹仲間にすることができたのだ。
四匹を囮兼防衛戦力として先行させつつ中に入っていく俺たち……するとすぐに何かが流れる音と共に猛烈な熱気が伝わってくる。
蒸れる皮の鎧ではこの暑さは凌ぎ難い……むしろ体力が削られそうで慌てて服を脱ぎ捨て、ようとしてフローラの存在を思い出して思いとどまる。
そんな彼女も暑さがかなりきついようで、持ち込んだオリジナルジュースを飲みながら何とか耐えているようだ。
しかしある程度進んだところで、目の前に赤い光源が見えてきて……それが流れるマグマだと分かるともう無言で引き返した。
……マグマが流れている洞窟とか危険極まりない……いや前の毒ガスだらけの洞窟よりはマシなのか……どっちにしてもやっぱり洞窟は地獄だ。
二百四十四頁目
洞窟を諦めて、今度こそ移動しようとした俺にフローラは布の服を差し出してくる。
どうやら彼女はまだこの洞窟の攻略を諦めていないらしい……しかし確かに皮の鎧より布の服の方が涼しいだろうけれど、これであの熱波を対策できるとはとても思えない。
だから諦めるように言うけれどフローラは不満そうにしていて……そんな折に不意に近くへと青い光の帯が降りてきた。
どうやら丁度ここにあのアイテムの詰まった不思議なカプセルが降り注ぐところのようだ。
光の帯こそ視界に入っていただろうが、実物を見るのは初めてなフローラはようやく洞窟からこっちへと興味を移してくれた。
少しほっとしながら降りてきたカプセルに近づき、フローラに左手で触らせるとやっぱり今回も緑色の光を放つといくつかのアイテムを落として消滅していった。
いったい前に黄色いカプセルを開けなかった理由は何なのだろうか……そんなことを悩んでいた俺の手をフローラが目を輝かせながら引っ張り始めた。
その手には何かの作り方が描かれた設計図のようなものが握られていて、フローラ曰くこれと同じのを作れば暑さ対策は完璧になるのだという。
果たしてそのギリーという胴体用の装備が本当にそんな効果があるのか不思議で仕方がないが、前のロックウェル氏のレシピを思えば納得できないことも無い。
……ただ問題は、ここに書かれている材料のうちの有機ポリマーとやらがどこにあるのかだ。
【今回名前が出た動物】
アルゲンタビス(アルケン君・タヴィちゃん)
ユタラプトル
【今回登場した洞窟】
SouthEastCave(大物の洞窟)