ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第816話

七百八十五頁目

 

 予想が正しいか確認しようとここにも篝火を建ててから右の道を進んだところすぐに見覚えのある場所……ではなく動物の群れに襲われる羽目になった。

 今度はカマキリ三体に加えて飛行能力のある蝙蝠も二体いたが、天井が低いこともあってやはりコレオちゃん軍団で強引に押し切ることが出来た。

 そうして敵を駆除し終えて一息ついたのもつかの間、ちょっと進んだだけでまたしても敵と出くわしてしまう。

 

 カマキリにムカデに蛇に蝙蝠が狭い洞窟の通路にウジャっと詰め込まれている光景は男の俺でも余り気持ちいいものではなかった。

 果たして女性陣も似たような気持ちのようで即座にコレオちゃん軍団に指示を出しこれもまたあっさりと駆除してしまう。

 流石にここまでやればこの通路の敵は駆除しきれたようで新たな邪魔が入ることもなく道を進んで行くと、今度こそ見覚えのある篝火が見えてきたではないか。

 

 やはり予想した通りここの分かれ道も同じ場所に繋がっていたらしい。

 前の島の洞窟は全体的にもっと複雑な造りをしていたと思うし、それに比べると余りに単純すぎる様な気さえする。

 ……まさかとは思うがこのARKの設計者は幻想生物の実装や複雑な天候を含めた環境変化の仕様を決めるのに忙しくて洞窟の設計の方は手抜き工事ですませたんじゃないか?なんて疑りたくなるほどだ。

 

 まあ攻略する身としては動物の強さと合わせて洞窟の難易度が低そうなのはありがたいのだが……それともこの先に厄介なギミックが待ち構えているというのだろうか?

 

七百八十六頁目

 

 やっぱりこの洞窟の難易度はどこか大味に感じる。

 今のところ進むべき道は一つしかない上に周囲を岩壁で囲まれているためどこかに落ちたりする心配もない。

 それに加えて出てくる敵も目新しい種類は存在しないのだが、代わりとばかりに狭い通路に短い感覚でゴチャっと敵の群れが待ち構えているのだ。

 

 まるで道と敵の種類の単調さを数の暴力でごまかそうとしているかのようにだ。

 実際にこちらの護衛であるコレオちゃん達が高品質サドルを装備していなかったら、ムカデの返り血で余計なけがを負わされることもあって早い段階で引き返す羽目になっていたかもしれない。

 逆に言えば今の俺達の武装ならば問題なく先へと進むことができた。

 

 お陰で順調に進めている……と思いきや、途中の左右の壁に埋もれるようにして石の建材で作ったと思わしき建物を見つけたソフィアが足を止めてしまった。

 尤もドアと窓と思わしき所はこの洞窟の入り口のように木製の板で封鎖されており、蹴ったりピッケルなどで叩いてみても全く歯が立たず壊すこともできなかった。

 それでも何かあるのではと気にしているソフィアに付き合い隅々まで調べて回ったが結局情報を含めて何一つ得られず、時間を無駄に費やしただけで終わってしまう。

 

 申し訳なさそうに謝罪するソフィアであるがその視線は未だに打ち付けられたドアへと向いていた。

 恐らくは中に日記が隠れているんじゃないかとか疑っているのだろう。

 ……まあ実のところ俺なんかフローラとハンスさんの件があったから、ドアを壊して中に入ったらベッドがあり、そこに人が隠れているんじゃないかとかまで正直妄想してたから人のこと笑えないんだけどね。




今回名前が出た動物

カマキリ
アースロプレウラ(ムカデ)
ティタノボア(蛇)
オニコニクテリス(蝙蝠)
ティラコレオ(コレオちゃん)
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