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少し進んだところで岩壁に囲まれた狭い道は終わり、目の前には前の洞窟の様に開けた空間が広がっていた。
しかし周りを見回すより前に蝙蝠が襲い掛かってきたではないか。
天井も高くなっていることもあり、空から襲われると地上生物であるコレオちゃんで反撃するのは難しい。
そこで遂に修理したばかりの前の島から持ち込めた高品質なポンプアクション式のショットガンで打ち抜いてやったが、相変わらずの高威力の前に一瞬で殲滅することができてしまう。
流石は厳選に厳選を重ねた至高の一品だけあり、今まで使っていた武器とは比べ物にならないほどだ。
その余りの威力にソフィアは一瞬怯えた様に身体を震わせており、キャシーもショットガンという武器自体が使われるのを初めて見たのかハチの巣どころか原形を留めぬほど粉砕された動物の遺体を呆気にとられた様子で見つめていた。
ちょっと刺激が強すぎたかもしれないと思ったのもつかの間、すぐに立ち直った二人は興味津々でこのショットガンの仕組みや使い方について尋ねてくる。
このARKで今日まで生き延びているだけあって肉体だけでなく精神面でも着実に逞しく成長しているようだ。
……だから多分近いうちに俺が居なくなってもこの二人はきっと立派に生き抜いていけるだろうな。
七百八十八頁目
襲ってくる動物がいなくなったところで改めて周囲を見回してみると、すぐ近くの右壁に未来技術で作られた何かが露出して光を放っているのが目についた。
しかしこれは他の洞窟などでも見かけるものであり俺達にとって意味のある物ではないと分かっている。
そのためあえて気にせず……ソフィアは気になってペタペタ触っているが、ともかく俺とキャシーは他に目ぼしい物がないか見回していくと今度ははるか先の前方にぼぉっと光る何かが目に入った。
まるで前の洞窟にあったアーティファクトを遠目で観察した時の輝きに似ている気がして、慌てて二人して望遠鏡を取り出して詳細を確認したが残念なことに今回は救難物資の入っているカプセルであった。
……アレがアーティファクトだったら上手く行けば一度で回収まで済ませられそうだったのだが、まあそうそう簡単に見つかるわけがないか。
少しだけガッカリするが発光色は一番いい品物の出てきやすい赤色だったので、アレはアレで回収しておきたいところだ。
ただまっすぐ進んでみたところ……凸凹している地形に潜んでいた蛇が襲ってきてソレを撃退しつつ更に前進したのだが、すぐに崖にぶつかってしまい進めなくなってしまう。
しかも今回は空気の流れ的にも下は遥か先まで吹き抜けているようであり、ここから落ちたら多少は着地の衝撃に耐性のあるコレオちゃんでも一発でお陀仏になるのではと思わせるほど深いようだ。
つまりはあの見えているカプセルを回収するには飛行手段がない現状は迂回して別の道を探すしかないわけだ。
……この調子だと多分またジャンプして渡る地形になってそうな気がするなぁ。
今回名前が出た動物
オニコニクテリス(蝙蝠)
ティラコレオ(コレオちゃん)
ティタノボア(蛇)