七百八十九頁目
まっすぐ進めない以上は右か左を調べていくわけだが、取りあえず謎の発行する柱がある右側を調べることにした俺達。
しかしすぐ壁にぶつかって行き止まりになってしまい改めて左側へと移動……する前にふと風の流れに違和感を覚えた。
どうやらソフィアも同じことを感じていたようで、二人して松明からフラッシュライトに持ち替えて天井の方を照らしてみたところ壁の上の方に隙間が空いているではないか。
普通にジャンプしても届きそうにない高さではあるがコレオちゃんに壁をよじ登って貰えば難なく到達することができるだろう。
そしてこの手の洞窟の作りも俺には見覚えがあった。
前の島にあった洞窟にもこのような隙間があり、通った先にはアーティファクトが鎮座していた。
あの時のはアーティファクトに達するまでのルートが水中を長く通らなければいけない過酷なものだから、帰り道にショートカットとして戻れるよう設計されているようであった。
高さがあると言っても上から滑り降りる分にはコレオちゃんでなくても通ることができると考えると、本当にこれも帰り道のショートカットなのではないか。
尤も前の洞窟を経験していない二人は隠れた道ということでアーティファクトではなく希少素材やワイバーンの卵のようなお宝でも隠れているのではと思っているようだ。
どちらが正しいのかは実際に通って見ないと分からないが、この時点でここを無視するという選択肢は俺達には無くなっていた。
果たしてドキドキしながらコレオちゃんで壁を強引によじ登ってみると足場と壁、そしてその先にまた隙間が見えることが数回現れてくる。
この段差は恐らく落下の衝撃を緩和させるため小まめに着地地点を用意してくれているように思われて、ますますここが帰り道のショートカットなのではないかという期待が俺の中で高まってくるのだった。
七百九十頁目
コレオちゃん軍団を全て上まで連れてくるのはちょっとばかし面倒な作業であった。
しかもそうして登った先は今までと同じような道が続くばかりであり、残念なことにアーティファクトがすぐ傍に転がっているなんてことはなかった。
少しがっかりしつつも取りあえず見える範囲に居る蛇や蝙蝠を始末しつつ黒曜石や水晶があちこちにある道をゆっくりと慎重に右側の壁に沿って進んで行く。
何故なら左側が先ほどと同じような崖になっており、下手に足を滑らしたら一貫のお陀仏だからだ。
するとカマキリやムカデといった空を飛べない生き物も落ちないようにこちら側に偏っているのか、次から次へと現れては襲い掛かってくる。
それらを全て始末しつつ進んで行くが、こんな調子ならば隙間を通らず別の道を探したほうがよかったのでは……なんて考えが過り始めた頃、右側の壁に遺跡のようなものが見えてきたではないか。
もちろんすぐにソフィアが反応を示しすぐにでも調べに行きたがっていたが、その前に手前の地面に鮨詰めのように蠢くムカデの山を処理しないと近づくわけにはいかない。
……遠目だからまだマシだけどムカデがあんな数蠢いてるのは気色悪いってレベルじゃない……原型が見えなくなるほどショットガンで打ちまくってやるとしよう。
今回名前が出た動物
ティラコレオ(コレオちゃん)
ティタノボア(蛇)
オニコニクテリス(蝙蝠)
カマキリ
アースロプレウラ(ムカデ)