ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第822話

七百九十七頁目

 

 帰り着いた拠点には誰の姿も無く、どうやらハンスさん達は黒真珠を求めて外周部の砂漠でサンドワーム狩りに勤しんでいるようだ。

 取りあえず軽く身体を休めつつ早めに洞窟攻略が終わって時間が余っている俺達はこの後どうするか話し合った。

 ハンスさん達の手伝いに行くか、一つ前に攻略した洞窟の探索していない最深部を調べに行くか、ワイバーンの谷をもう一度調べに行くか、或いは見つかっていない日記やまだ見ぬ動物が居ないか調べるため改めてこの砂漠全体を調査して回るか……もちろんその中にはオベリスクの守護者との戦いに向けた準備も入っていた。

 

 けれど結局俺達は……正確にはキャシーとソフィアはワイバーンの谷へ向かうことになった。

 ……まさかこんなにも早く食料保管庫に入れておいたワイバーンミルクまでもが腐り始めるだなんてなぁ。

 飛んでいく二人を孵化部屋の傍から見送りながらついため息を零してしまう。

 

 ワイバーンミルクが全部腐った状態で卵が孵化してしまったら目も当てられない。

 流石にあれほどワイバーンを仲間にするのを楽しみにしている二人に、ソレを後回しにしてまで俺のやりたいことに付き合わせるわけにはいかなかった。

 むしろ午前中は洞窟攻略に付き合ってもらったのだから余った時間ぐらいは二人に好きなことをやって貰おうと思い、だからこそこうして卵の見守り要因として残ることを選んだのだ。

 

 ……てっきりルゥちゃん辺りが見守り要因として残っているかとも思ったんだけど、まあまだ孵化する予兆もないかしみんなと一緒に行動したがっているルゥちゃんを置いてけぼりにしたら可哀そうだもんな。

 

七百九十八頁目

 

 そういえばずっと野外活動ばかりしていたからこうして拠点に残ることは久しぶりだ。

 更に言えば一人で行動するのもいつ以来になるのか……両方合わせて何だか新鮮な気持ちになってしまう。

 ……何だかんだ野外活動は危険が伴うから俺が率先してやってたんだけど、ここまで皆が逞しく成長したらもう無理して出歩かなくていいのかもしれない。

 

 ちょうど最後の洞窟攻略も終わったところだし、オベリスクの守護者対策も併せて少しの間は屋内作業に専念してみるのも悪くない気がする。

 取りあえず先ほど考えた金庫を作りつつ、次に何をクラフトするか頭を悩ませる。

 しかしすぐに思いつく……この砂漠で初めて思いついた物でまだ作っていない物を作っておこうと。

 

 もしかしたら次のARKでは作れないものがあるかもしれないし、逆に作れるとしてもまた一からやり直しに近い状況になるだろうから資材と設備が揃っている今の時点で優先して作っておくような性能のある物を調べておきたかったのだ。

 そのため今の時点で実物を触っていない物、つまり火炎放射器とクラスターグレネードそしてホーミングミサイルの三種類を作って近くにいる適当な動物相手に試してみることにした。

 ……しかしものの見事に物騒な武器ばっかりだなぁ、まあ護衛は動物の方で十分だったから過剰な武装をわざわざ作る必要もなかったもんな。




今回名前が出た動物

デスワーム(サンドワーム)
ファイアワイバーン(ワイバーン)
ライトニングワイバーン(ワイバーン)
ポイズンワイバーン(ワイバーン)
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