ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第833話

八百十五頁目

 

 とにかく一旦この場を離れようとルゥちゃんを連れて飛び立つと近いところでティラノが暴れているのが目に入った。

 ルゥちゃんの語った変な動物の鳴き声がどうのという内容からして、こいつの咆哮が気になって確認しようと拠点の外へ足を運んだのだろうか?

 ……いつもルゥちゃんには誰かと一緒じゃないと拠点から外へ出ないよう言ってあるし、実際に今まで一度もそんな勝手な真似をしたことがないだけに自分で考えておいて違和感バリバリだが他にそれらしい答えが思い浮かばない。

 

 だからと言ってこれ以上悩んでも仕方がないので強引に自分を納得させると、そのまま今暮らしている拠点を目指した。

 その際にもルゥちゃんはチラチラと何度も何度も後ろを振り返っており、ますます俺を不安にさせる。

 ただ拠点へと辿り着くころには他の皆が連れ帰ったであろう超巨大な草食の存在に気づき、おおーっとちょっと驚いた様子でそっちに関心を向け始めて少しだけ安堵した。

 

 そして実際に超巨大な草食の背中に作られている拠点の上に着地して、今も作業中の皆と合流するとルゥちゃんはいつも通り無邪気にニコニコし始めたではないか。

 こうしてみると何も変わってないように見えるし、もしかして全部ちょっと不安になった俺の勝手な想い過ごしだったんじゃないか……と思いたいところだけども……

 

八百十六頁目

 

 結局今日は超巨大な草食を捕まえるだけで終わってしまった。

 だからこそ明日こそはオベリスク攻略に向けての作業を重点的に……したいところだったが、このタイミングでワイバーンの卵が著しい反応を示し始めたではないか。

 この調子だと間違いなく早ければ今夜中、遅くとも明日には孵化するに違いない。

 

 こうなるとどうしても皆の関心はワイバーンに向いてしまうわけで、オベリスク攻略の準備を手伝ってくれとは言い難い。

 何せ初めて育てるのだから例のワイバーンミルクに絡む餌の問題からお世話の頻度なども全く分からない状態であるため、万が一にも失敗しないためにも付きっ切りで管理した方が良いに決まっているのだから。

 ……何より俺個人もやっぱりワイバーンを育てたり、出来るならば乗ってみたい気持ちが無いわけではない。

 

 それに次のARKにもワイバーンが居るかもしれないことを思うと、やっぱり余裕がある今の時点である程度育て方などを覚えておいた方が良いようにも思われた。

 そのため基本的には他の皆にワイバーンの世話は任せて俺一人でオベリスクの守護者攻略の準備をしつつ、ちょくちょく様子を見に行く形にするつもりだ。

 ……全くどうしてあと少しだというのに良い意味でも悪い意味でもトラブルが頻発するのやら。

 

 これでもしあの熱くなる天候も襲ってこようものならフェニックスの捕獲作業も入ってくるわけで……こんな調子じゃあ或いは思っていた以上に守護者との戦いまで時間が掛かるかもしれないなぁ。




今回名前が出た動物

ティラノサウルス
ティタノサウルス(超巨大な草食)
ファイアワイバーン(ワイバーン)
ライトニングワイバーン(ワイバーン)
ポイズンワイバーン(ワイバーン)
フェニックス
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