二百五十八頁目
周りを良く観察したところで、壁沿いに進めそうな足場が螺旋状に下まで続いていることに気付いた。
ギリギリでサーベルタイガーが二体並んで進める程度の広さしかないのが怖いが、落ちないように慎重に進んでいけば問題はないだろう。
仲間のサーベルタイガーを先行させながら、念のためフローラに足場を踏み外した用のパラシュートを作って貰ってから俺たちも後ろをついて歩く。
すると件の蝙蝠に続いて人が乗れそうな蜘蛛やら、外でも見かけた大蠍やらが無数に襲い掛かってくる。
フローラにとって苦手な生き物のオンパレード過ぎて、怖気がするのか彼女は俺の背中に隠れてしまう。
尤も好都合だったので、そのまま俺は先行する仲間に攻撃するよう指示を出して撃退していく。
何匹か足場を踏み外して下へと落ちて行ったが、腐ってもネコ科だからかちゃんと着地して意外と元気そうにしている。
尤もものすごい数の敵に集られて苦しそうにしているが……しかも天井からボトボトとオオトカゲまで落ちてきた。
ひょっとしてこいつが噂に聞くコモドオオトカゲだろうか?
確か毒があると聞くし……こいつの相手はそれこそ俺たちの乗ってないサーベルタイガーに任せた方が良さそうだ。
二百五十九頁目
何とか敵を蹴散らしながら進んでいくと、途中で道に隙間が空いている場所があった。
とりあえず先行している奴らにジャンプさせてみても余裕で飛び越えられる程度の距離だったが、やはり実際に自分が飛ぶとなると恐ろしい。
それでもいざというときにはパラシュートを開けばいいと自分に言い聞かせながら飛ぶと、あっさりと着地することができた。
安堵している俺の前でフローラも飛んで、勢いのあまり少し下に落ちそうになったが彼女も無事足場に乗ることに成功した。
しかしあんな勢いで飛ぶなんて……彼女は本当に危機意識が少し足りていないような気がする。
尤も考えてみればフローラからすれば洞窟の本当の意味での理不尽さを味わうのがこれが初めてなのだ。
もっと言えば仲間にした動物が死ぬところもまだ経験していないはずだ……最初の拠点の時も引きこもっていたから見てはいないだろうし、フローラと出会う前に仲間にした奴だからその実感も無かったことだろう。
これは少し自覚を持たせるためにも叱ったほうがいいのかもしれない……だけど彼女が無邪気に微笑むところを見るとその笑顔を崩してくなくて何も言えなくなってしまう。
……まあ俺が頑張ればいいだけだ……何よりこの笑顔に救われているのも事実なのだから、今は 気にしなくていいだろう。
【今回名前が出た動物】
サーベルタイガー
オニコニクテリス(蝙蝠)
アラネオモーフス(人が乗れそうな蜘蛛・ゲームオリジナル生物)
プルモノスコルピウス(大蠍)
メガラニア(コモドオオトカゲ)
【今回登場した洞窟】
NorthEastCave(暴食の洞窟)