三十一頁目
最悪だっ!! 何であいつがこんなところに居るんだっ!?
背中に大きな帆の生えたトリケラトプスより遥かにデカい巨大な恐竜……スピノサウルスっ!!
某映画で大活躍していたから流石の僕でも一目でわかった、その凶悪性もだ。
小さい小川の先で泳いでいる魚や近くを歩くドードーを片っ端から襲い、喰らい尽くしているその姿は恐怖そのものだ。
恐らく先日生き物たちが大移動したのはこいつが原因だ……こいつから逃げ出したのだろう。
何とか見つからないよう逃げ帰ることができたが、あんな奴に襲われたらこんなわらの家は一撃で粉砕されるだろう。
どうかどうか、こっちに来ませんように……
三十二頁目
焚火とかがり火、さらに尖らせた木材を組み合わせた簡易の防柵を作り建物を囲むように配置したが安心には程遠い。
あの巨体が相手ではこんなものは気休めにもならないだろうし、まして手作りの槍など何の役に立つというのか。
何処か慣れてしまっていたが改めて恐怖を思い出してしまう、そうこの島は死と隣り合わせの危険な場所だったのだ。
大体絶滅した恐竜が居ると言うことはあの手の肉食だってありふれていると言うことになる……当然島の奥にはティラノもいるだろう。
そんな場所にこの程度の備えで足を踏み入れようとした自分は何と愚かだったことか。
だからと言ってこの場所だって安全だとは言い難い、いつあのスピノやそれに相応する生き物が襲ってくるとも限らないのだから。
どうすればいい……どうすればもっと安全を確保できる?
考えろ……考えるんだ……。
三十三頁目
とにかく家を強化しよう、わらのままでは簡単に粉砕されてしまう。
周りを囲むように木材で土台と壁を作って……る最中にまた妙なことに気が付いたが今はそれどころではない。
必死で木を切り倒し家を補強していく、その間ドーちゃんとエーちゃんには周囲の観察をしておいてもらおう。
エーちゃんの毒液吐きは敵の時は厄介だったが、こうして仲間になるととても便利だ。
尤もあのスピノには殆ど効かないだろうけど……この子が百匹ぐらいいれば話は違うかもしれないが。
しかし今はそんなことを考えている場合ではない、あいつが間違ってこっちに来たときのための備えを急ごう。
三十四頁目
木材を利用した家が完成した、流石にわらとは違いかなり頑丈だがあのスピノの攻撃を防ぎ生きれるかは疑問だ。
しかしぱっと見はまるでバンガローのような立派な家に見える……だけど僕は前のように感動することはできなかった。
なぜこんな家を僕みたいな大工の経験もない一般人がくみ上げれたのか、むしろ不気味なぐらいだ。
夢中だったからというのもあるが、やはり怪しげに光った手首に埋め込まれた鉱石が原因だと思う。
不気味と言えばもう一つ、先ほど気付いたのだがこの辺りの植物や木々はいくら伐採してもなくならないようだ。
どうも僕が目を離した隙に一気に育っているようだ……いったいこれはどうなっているのだろう?
腕の鉱石、この妙な成長速度の植物……そして絶滅したはずの生き物群。
果たして僕が巻き込まれた陰謀はどれだけ大きいのか……いやそもそもこれは人の所業なのだろうか?
【今回登場した動物】
トリケラトプス
スピノサウルス
メガピラニア(泳いでいる魚)
セイバートゥース・サーモン(泳いでいる魚)
シーラカンス(泳いでいる魚)
ドードー
ティラノサウルス
ジェネシス2やってますが、これは……イイねっ!!