ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第901話

五頁目

 

 予想外だ。

 まさか新しく見つかった大小のキノコがこのARK特有の新しい素材だったなんて。

 てっきり前までの洞窟にあったキノコと同じで採取不可能だと思っていたから、間違って当たったピッケルで巨大なキノコの一部が欠けて採取できた時は驚いたものだ。

 

 尤もそっちから取れたのは白くて硬いキノコの破片は木材の代わりに使えそうであるだけだ。

 或いは別の用途に使えなくもないかもしれないが、今の時点では特に何を思いつくことも無かった。

 また果実の成る草と並ぶように生えている小さいキノコの方は、それこそ如何にもキノコと言わんばかりの形状と色をした奴に加えて青、黒、そして金色のキノコが採取できた。

 

 どれもこれも前の島や砂漠で手に入っていたキノコとは異なる物だが使い道は不明だ。

 ……いや正確には食用という言葉が思い浮かんではいるのだが、こんな怪し気なキノコを口に入れる勇気があるわけない。

 特に金色に光ってる奴は絶対にごめんだ! 絶対に身体に悪い成分しか入ってないだろ!?

 

 仮に空腹に追いやられたとしても……そういえばオリジナルレシピ的に料理したらエレメントダストでも食べれたし案外……いやいや実際に口にしていたルゥちゃんがどうなったか、実際の因果関係は不明だけれどやっぱり止めておいた方が無難だな。

 

『……有機ポリマーを食べれるんじゃないかって思ってた私には耳が痛い話だよぉ』

 

六頁目

 

 更に新たな素材があっさりと見つかった。

 発光生物の光と誤認していたのだが、草木の隙間に紛れるように緑色に光る水晶があったのだ。

 実際に石のピッケルで叩いてみると硬度が足りないせいで石としてしか使えない破片ばかり出てきたが、それに紛れるように前の島でもあった水晶と共に緑色をした宝石のような素材も僅かずつだが採取することができた。

 

 これもまた何に使えるかは分からないが、取りあえず新素材として確保しておくに越したことはない。

 そう思ってさらに次から次へと採取しようとするが……何だか辺りが薄暗くなってきた気がする。

 というか元々全体的に薄暗かったのだが、もしかして夜になったのかとそこで空を見上げた俺はここが岩に囲まれた空間であることに気が付く。

 

 正確には遥か頭上を覆う岩の一部が崩れて隙間から僅かに空が見えているが、どうもここは洞窟の中のような空間らしい。

 ……思い返してみれば砂漠の守護者を倒した後でなんか吸い寄せられるように洞窟の中へ引きずり込まれたような気がする。

 道理で全体的に薄暗いだけだと気付いたが、納得している間も天井の隙間から差し込める外の光がドンドン暗くなっているではないか。

 

 やはり夜が迫りつつあるらしいが、ただでさえ洞窟の中なのに隙間から入る光源まで消えたら真っ暗になる可能性が高いではないか。

 いやあちこちに発光生物とかほのかにだが緑色に発光する水晶、更には巨大なリングなどの建造物の一部も発行している部分があるから完全な暗闇になることはないだろうが、それでも遠くまで見通せなくなるのは不味い。

 これは早いところ光源を確保できる松明なり焚火なりかがり火なりを作らなければ不味いだろう。

 

 電灯を作れるのはまだまだ先だし、かといってあの新しい光源生物たちを仲間にする方法を模索するには時間も手持ちの資材も何もかもが足りな過ぎるのだから。

 

『でも松明を使うと片手が使えなくなるし焚火や松明は一か所に固定しなきゃいけないから移動するときは利用し辛いし……もっと良い物が作れたらいいのにね?』

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