二十頁目
緑色のライトが上の方でくるくる回っている謎の装置は全体的にトゲトゲしかった。
また木の代わりのように生えているキノコと同じぐらいの高さがあり、しかもその素材は恐らくオベリスクやインプラントと同じもののようであった。
つまりこれは未来人の作った何かの可能性が高いわけだが、このARKに最初からあったものかどうかは分からない。
何故なら前に見たあの巨大なリングの付いた装置もまた金属質にこそ見えていたが、あの巨大な蛇が毒を吐いても暴れてもびくともしていなかったところを見ると、恐らくはこれと同じ素材でできていただろうからだ。
あの巨大なリングの装置は地面との境目を見る限り後から作られて設置された可能性が高いわけで、ならばこれもまたアレと同じく後から来た人が作っていても不思議ではない。
だけどそれが事実ならばこの未来金属を加工できる存在、つまりハンスさんのような未来人がやってきていたということになる。
……ハンスさんと一緒に来ていればあのリングもこの装置も何なのかすぐにわかったんだろうなぁ。
だけどない物ねだりしても仕方がないので、取りあえず手の届く範囲にある緑色に輝くインターフェイスに手を伸ばして操作できるか確認してみることにしよう。
『充電量って表示にオベリスクみたいに何かを収容できそうな機能付き……よくわからないけど充電機なのかなぁ?』
二十一頁目
フローラの言う通りこの装置が充電機だとしたらもしかしてこのARKでは発電機無しで電化製品が使えるのではないか?
一瞬期待に胸が躍るもすぐに電線をくっつけられる場所がないことに気づく。
……というかそこまでの救済処置をARKの設計者が許してくれるわけないじゃないか。
これもまたここまでARKでサバイバルしてきた者としての勘だが、多分間違っていないだろう。
フローラは物凄く期待しているみたいだけど、どちらにしてもやっぱり今の時点で試せることなど何もない。
俺はさっさと見切りをつけると、改めてここから周囲を見回して水源を探そうとして……すぐ正面に澄んだ湖があることに気が付いた。
その湖は巨大な岩を囲むように広がっており、少し先には一番最初に見た巨大なリングと関係ありそうな建造物を支える柱もある。
あの建造物を辿れば元の巨大なリングのある場所まで戻れそうだが、今優先すべきは水源の方だ。
尤も湖があるのはここから二重の崖下なので、迂回に迂回を重ねても道が繋がっているかどうかはちょっとわからない。
ただ最悪はパラシュートで飛び降りるという手もあるから当面はあそこを目標にして、見えなくならないよう繋がる道を探索していこう。
『本当に最後の手段だよ?一度落りたら這い上がれないかもしれないし水の中にピラニアがいるかもしれないし……パラシュートでGO作戦は危険なんだからね!』
……初めて洞窟を攻略した時はフローラがパラシュートでGO作戦を立案していた気がするんだけどなぁ?
今回名前が出た動物
メガピラニア