四十頁目
野生のディ君とカニが戯れている間にさっさと逃げ出すことに成功した。
お陰でまた拠点を作り直しだが、まあ最低限の準備は整ったから良しとしよう。
金属の採掘道具一式にボウガンと麻酔矢もそれなり、鉄の槍は作る暇がなかったが代わりにインゴットを少量だが持ち出せた。
それと皮がギリギリ足りたのでパロロ君のサドルも作ることができた。
サソリとラプトルも使う素材は同じだったので、もう少し皮を集める余裕があれば全員分作れたはずだったのだが……
ちなみにパロロ君のサドルにしたのは、前線で戦わせたいラプトルに背の低いサソリと比べて、後ろから全体を見回して指示を出しつつ弓矢で援護できるからだ。
もちろん咆哮を任意のタイミングで使うことで動物の探知と撃退ができるのも大きい。
これなら大型の肉食でも相手にしない限りは問題ないはずだ。
……最悪はディ君を囮にすれば大型相手でも逃げられるだろうけど、出来ればこのまま一緒に行動したいものだ。
四十一頁目
あのカニが追いかけてこないよう水源から離れざるを得ないのはやはり痛い。
しかしオリジナルドリンクを作っておいたし、水色のキノコもあるわけで喉の渇きに関しては心配する必要はなくなった。
またマップにもこの位置をしっかり記したしコンパスもある現状、大胆に移動することができる。
尤も崖のある南と例の巨大なリングと繋がっていそうな装置の足場がある西は来た方向、そして北側はカニの居る下流となれば行く先は東一択だ。
そう思って進んだところ、今度はまた如何にも毒々しい紫色の靄が見えてきたではないか。
何となく、本当に何となくだけど前の砂漠にあった油田を思い出させるが……
『さっきのキノコの件もあるし、慎重に行こうね?』
四十二頁目
フローラの言う通り、慎重に観察してよかった。
しかしまさかモロに毒ガスが噴き出してくるだなんて。
毒ガスなんて最初の島で見つけた最初の洞窟以来だ。
少し懐かしい気持ちになりながら距離を取っていたところ、噴き出すガスに紛れるように丸い球のようなものが飛び出してきた。
ちょうど足元近くに転がってきたので警戒しつつ拾ってみたところ、どうもガスが固まったもののように思われた。
左手首のインプラントに目を向けると一瞬反応していたので、多分何かの素材に使えるものだろう。
ただ毎回噴き出すタイミングに出会うのも厳しいし、一度に取れる量も少なすぎることを考えると採取効率を上げる別の手段がありそうな気がする。
それこそ砂漠の油田みたいに吸い上げる装置みたいなのが……うん、インプラントもちょっと反応したしやっぱり作れそうだ。
『一応この場所もマップにチェック!でも装置を設置するときはガスマスクとかも用意しておこうね?』
今回名前が出た動物
ディプロドクス変種(ディ君)
カルキノス(カニ)
パラサウロロフス変種(パロロ君)
プルモノスコルピウス変種(サソリ)
ユタラプトル変種