ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第915話

四十三頁目

 

 前々から見かけていた提灯の付いたブルドックみたいな奴が前を横切ろうとしていた。

 先ほどから前の砂漠のことを思い浮かべていたせいか、ふとサイズ的にあの場所で凄く役立ったミッキーを連想してしまう。

 サイズは似ているからこの子も仲間にしたらあのミッキーみたいに肩に乗せられそうだ。

 

 そしてこの子の提灯から放たれる光は光源として松明並みに便利そうに見えた。

 もしも肩に乗せて連れ歩けるならここで作った光るスティックよりずっと便利だろう。

 だから麻酔矢を構えようとして……ペンギンの時に倒してしまったことを思い出す。

 

 同時にまたしてもミッキーの時を思い出し、この手の小型動物の時はこん棒の方がいいのかもしれないと判断して構え直して近づいたところ、この子は敵対しなかった。

 もしかしたらと思い手持ちの食料になりそうな物を片っ端から与えて行くと、何と肉と水色のキノコに食いついてくれたのだ。

 ……まさか敵対しないのに果実ではなく肉やキノコを食べる雑食だったとは予想外だが、まあこんな小さい子をこん棒で殴る様な蛮行を繰り返さずに済んだので良しとしよう

 

『……ペンギンちゃんを歩く有機ポリマーだってこん棒もって追いかけまわした頃が懐かしいなぁ……って何その野蛮人を見るような目は?あなたもやってたでしょ!!』

 

四十四頁目

 

 ブルドックに似ているからドック君と名付けた子は、思った通り肩に乗せることができた。

 そして実際に周囲を照らしてみて貰ったところ、これもまた思った通り松明並みに周囲を明るく照らし出してくれた。

 これは本当に便利だ……他のARKにもいたら洞窟探索へのお供にしたことだろう。

 

 また他の動物よりも賢いのか、少し教え込んだだけで拍手するたびにライトをオンオフするようになってくれた。

 今までは口笛をメインに指示を出していたが、これなら別の命令と混同せずに済みそうだ。

 ……ただ一つだけ、とても気になる点がある。

 

 この子自体の問題ではないけど、前の砂漠では肩に乗せられるミッキーは天候の変更を予測するためにほぼ必須の生き物だった。

 もしもこの子も同じ役割だとしたら、このライトがないと攻略できないような極悪な場所があるのではないか?

 

 光源の欠片も無い真っ暗な場所であったり、或いはそこで何かを探させたり……もしかしてこの光自体に何か効果があったりする可能性もある、のだろうか?

 

『う~ん……でも砂漠にはハゲワシっていう肩乗せペットもいたけどそっちは必須じゃ無かったよね?ちょっと考え過ぎじゃないかな?』




今回名前が出た動物

バルブドッグ(提灯の付いたブルドックみたいな奴)
トビネズミ(ミッキー)
カイルクペンギン
ハゲワシ
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