七十三頁目
オベリスクが一つ破損したことで地上は洞窟以上の地獄と化したようだ。
太陽が昇った途端に熱が何にさえぎられることもなく届くせいか、あっという間に大地が過熱されて本当に視界一面が火の海になってしまった。
もしここに来たタイミングが朝でこの光景を目の当たりにしていたら絶対に近づかなかった。
逆に言えば太陽が沈んでいる時間帯はまだマシで、実際に辿り着いたときはこんな風になってなかった。
お陰で金属鉱石を少しでも多く掘ろうと目に見えている奴を掘りに行って日陰から出てしまった。
尤もフローラが早く戻ろうと訴えるからちょうど太陽が出るか出ないか、というタイミングで崖際まで戻ることができた。
……それでもほんの一瞬浴びただけで全身の肌は爛れて、装備は全部壊れてしまうほどの衝撃だった。
前の拠点を離れる前に少しだけ作っておいたメディカルブリューと、微量だけど回復効果のあるカスタム料理にあの傷が癒える気がするキノコまでを併用しなかったら死んでいただろう。
事実、護衛として連れ出していたラプトル達はみんなあっという間に燃え尽きてしまったのだから。
これを踏まえた上でもう今度こそ断言できる……このARKはこれまでで最悪の地獄だ!
まだ来たばかりなのにもうあの砂漠の日々が恋しくてならないし、最初の島なんか文字通りの楽園に想えてしまう。
これでもしこの先、これ以上の悪夢な環境が待っているとしたら、もう泣くぞ!
『うん、気持ちは凄くよくわかるよ……他の仲間達がこれ見たら何て言っただろうね?』
七十四頁目
崖下に建築を作るか迷っていたが、金属鉱石を掘るのを優先して本当によかった。
どうせあんな所に作ってもあの燃え盛る炎に焼かれて一瞬で壊れるのがおちだ。
何よりそこで資材を使わなかったお陰で崖上に緊急避難所を作り、ベッドで休むことができたのだから。
お陰でようやく最低限動ける程度には回復してきたが、その間に周囲には熊とステゴが新たに湧いてきていた。
こいつらを処分するか捕獲を試みるか、少し考えたが万が一にも崖下から落とされたら洒落にもならない。
だから刺激しないよう気を付けながら残っている動物を引き連れて一旦、この場を離れることにした。
まだ崖下からスロープを伸ばしていないこともあり、崖から落ちたラプトル以外は外の探索に連れていかなかったのだが本当によかった。
鉄の採掘道具を失った上に動物まで全滅してたら流石に立ち直れなかったかもしれない。
『まあ金属鉱石は結構手に入ったし、気分を切り替えて行こう!』
今回名前が出た動物
ユタラプトル変種
ショートフェイスベア変種(クマ)
ステゴサウルス変種