ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第940話

九十九頁目

 

 まさかあそこまで巨大蛇が凶悪だとは。

 水辺ではないためスピノの戦力が落ちていることを加味してもカニとは比べ物にならない。

 ドックが騒いでないから強い個体ではないはずなのに、それでも前面に立った雄雌ブーストも掛かっているはずのサドル付きスピノはボロボロだ。

 

 裏に回って角で出血させていたカルちゃんも毒霧の巻き添えを受けたのかこちらも苦しそうにしている。

 尤も俺はジップラインでまた安全なところから弓矢を打っていたから無傷ではあるが、スピノ&カルノ&弓矢を受け続けてなお暴れつづけたあの蛇は本当に恐るべき存在だった。

 事前に予想した通りあいつは恐らくサンドワームに相当する化け物なのだろう。

 

 しかも麻酔矢も効かない辺り、恐らくはその点もサンドワームと同じで仲間に出来ない生き物のようで残念過ぎる……どころかはぎ取れる素材は島にいた蛇と同じような物でぶっちゃけ相手をするだけ損な気さえする。

 ……こんな罰ゲームみたいな生き物が何でこんな簡単に遭遇できちゃうところにいるのかなぁ?

 

『あの強さが仲間になったら反則だし仕方ないのかな? でも顔がワイバーンに似てるから仲間に出来るとも思いたいんだけど……それこそワイバーンみたいにどっかに巣があって卵が転がってたりしないかな?』

 

百頁目

 

 もし二体目の巨大蛇が湧いたらボロボロ過ぎる仲間達では太刀打ちできないだろう。

 せっかく仲間にしたスピノ達をいきなり失うのも勿体なく、結局殆ど探索できないまま引き返す羽目になった。

 せめて高品質サドルが手に入るまで、あいつの居る巨大なリングのある場所には近づかない方がよさそうだ。

 

 しかしこうなると洞窟内ということが災いしてか、探索の余地が幾らでもあった他のARKとは異なり進める先が殆ど限られてしまうのが困ったものだ。

 水辺は巨大生物の襲撃が起こりつつあるから暫く近づきたくはないし、当然そこにある洞窟の攻略も不可能だ。

 ……本当は地上という選択肢が脳裏にチラついてはいるのだが、あそこだけは対策が思いつくまでは近寄りたくもない。

 

 ただマップを見てみると、最初のエリアと水辺に戻らずに探索できるエリアなどは残っていないのだ。

 何せ前に水辺に背を向けて南下した際にはあっさり崖にぶつかってしまい、それ以上進むことが……いや待てよ?

 あの時と違って多少の高度なら行き来できるジップラインがあるし、もしかしてあの先を探索するべき時なのかな?

 

『下にさえ降りちゃえばまた健在で無理やり階段作れるし、危険そうならジップラインでパッと逃げちゃえばいいし……地上が嫌なら下層に向かってみちゃう?』




今回名前が出た動物

バジリスク(巨大蛇)
スピノサウルス変種
カルキノス
カルノタウルス変種(カルちゃん)
デスワーム(サンドワーム)
ティタノボア(島にいた蛇)
ポイズンワイバーン(ワイバーン)
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