ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第956話

百三十三頁目

 

 ふざけるななんだこいつらどこからはいったうそだろきょてんのなかだぞやめろあばれるなそれをこわすなああああああああ!!!

 

『えっ!? えぇっ!? ど、土台の下からも湧き出てるのっ!?』

 

百三十四頁目

 

 忘れようもない、あの何者かに操られたルゥちゃんが嗾けてきた名無しの化け物をまた拝む羽目になるとは。

 相変わらず異様に硬い上に、あの時のように誰かが召喚しているわけでもないはずなのに地面から次から次へと湧き出してくる。

 しかも拠点の中にまでお構いなしに湧いては一目散にこちらへと襲い掛かってくる。

 

 お陰でせっかく拠点内に作った水道管やトイレ、すり鉢などは壊滅状態だ。

 それでも屋外に誘導して動物達に処理させることでまだ何とかなっている。

 ……ただ恐ろしいのはあの時、切り札としてヤツが出してきたあのエイリアンにも似た悪魔の存在だ。

 

 名無しがここにいると言うことは、同じような硬さをしてどこか似ている雰囲気があったあの化け物もここにいるのではないか?

 そしてあの攻撃力と硬さを併せ持つ存在がこいつらと同じように唐突に湧くとしたら、今の戦力でも持ちこたえられるか分かったものではない。

 いやこいつらだけでも未だに駆除する傍から湧いてくるため、このままだと押し切られてしまうかもしれない。

 

 しかも厄介なことに一体だけだがまるで特殊個体のように少しだけ大きくなり力強くなる性質まである上に、そいつを倒したらまた別の個体がパワーアップするのだ。

 唯一救いというか助かる点はどうも湧くのは俺の周辺だけである点だった。

 それに見抜いて何とかジップラインで空中に逃げたことでこうして日記を付けつつ冷静に考え直す余裕ができたけれど、本当にどうした物か?

 

 ……しかし作ったばかりの拠点ではなく、もしも移動拠点の背中に居るときにこいつらがそこに湧いてあちこち壊されてたら流石に心が折れていたかもしれない

 

『でもこのままだと不味いよ! 何とか対策を見つけないと!』

 

百三十四頁目

 

 一体どうした物か?

 ジップラインの真下に集まる奴らをスピノやメガちゃん達で処理しているがこのままではじり貧だ。

 こうなったら一旦ジップラインでこいつらが湧くことがなかった上層階まで逃げるべきだろうか?

 

 だけどその場合は移動拠点も含めた動物達に加えてラベちゃんが重さに耐えられる程度の量の物資以外を置いていくことになるわけで、その損害は計り知れない。

 何より逃げたところで何の解決にもならないどころか、アイツらの攻略法を見つけない限り、ここから先へ進むことができなくなってしまう。

 そう思って必死に観察しているけれど今のところ打開策は見当たらない。

 

 また電灯から離れたことでちょっと辺りが薄暗く感じられて観察するのも目を凝らす必要が出てきたため、取りあえず両手を叩いて合図を出して再びドック君を点灯させることにした。

 ……まさかそれが功を奏するとは思わなかった。

 この子の明かりに照らされた名無し達の肌が突然焼け付いたように反応したかと思うと嫌がるように地面へと潜ろうとし始めたのだ。

 

 しかもそこを追撃した動物の一撃は、あの頑丈だった皮膚をあっさりと引き裂いたではないか。

 どうやらこの生き物たちはドック君の光を弱体化するほどに嫌っているようだ。

 

『電灯の光は大して影響受けないみたいなのに不思議……でも一応対策が分かってほっとしたよ……』




今回名前が出た動物

ネームレス(名無しの化け物)
サブテラニアン・リーパーキング(エイリアンにも似た悪魔)
スピノサウルス変種
メガロサウルス変種(メガちゃん)
ラベジャー(ラベちゃん)
バルブドッグ(ドック君)
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