ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第957話

百三十五頁目

 

 まだ完全に安心するには早いが、取りあえずこのエリアにおいてはドック君の光を絶やしてはいけないことがはっきりした。

 何ならばドック君をチャージできる発光する蟲の光も同等の効果があるかもしれない。

 だけどあの虫は恐らく仲間に出来ないだろうし、やはりドック君をたくさん捕獲して常に誰かが点灯している状態を保つしかない。

 

 何せ他にあの光を常時はなってくれる存在など見つけては……いや待てよ?

 そういえばあの食肉植物っぽいのも傷が癒える光を放っていたけど、今になって思えばあの輝きってドック君の光に似ていたような気がする。

 はっきりとは思い出せないけど、もしそうなら移動拠点に作ったあの畑で育てている植物が開花すれば……なんてのは流石に都合が良すぎる妄想だろうか?

 

 まあその辺のことはあの植物が開花すればわかることだが、取りあえずはそれよりドック君が近くにいないか探して回るべきだろう。

 

『今まで安全だった拠点の中に直接湧いてくる生き物だなんて、流石にこれは酷すぎるよ……やっぱりARKシステムのバグなのかな?』

 

百三十六頁目

 

 青白く光る植物の光が水面に反射していることで、洞窟のより深い場所だと言うのに意外と水源の周りは全体的に遠くまで見通すことができる。

 その上でも自ら発光する生き物は目立つ物であり、高いところから見下ろせば探すのはそこまで苦労しないだろう。

 そう思ってジップラインを利用して望遠鏡も駆使して確認したところ、何とか発光生物を見つけることが出来た

 

 ……ドック君の同種、ではなく発光生物と書いたのは全く別の生き物だったからだ。

 小さいヤギというのが率直な感想だが、光っていることもあって幻想生物的なイメージも強い。

 サイズを無視すれば或いは麒麟的な生き物を連想させるその子だが、ドック君とは違って生肉を食べてはくれなかった。

 

 尤も近づいても敵対しないし差し出した食べ物に興味を示してはいたので手渡しで好みの食べ物を与えれば懐いてはくれそうであった。

 問題はそのための餌だけれど果実も肉もダメとなり、仕方なく食べられそうな物を片っ端から差し出してみたところこのARKで取れるキノコの一つに反応してくれて、そのまま食べさせて仲間にすることができた。

 そして仲間にした状態で改めて確認するとやっぱり光り方はドック君にそっくりであり、同じ効果が得られそうだ。

 

『取りあえずこの子とドック君を探して、その上でもう一度拠点も再整備しないとね』




今回名前が出た動物

バルブドッグ(ドック君)
グローバグ(発光する蟲)
シャインホーン(小さいヤギ)
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