ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第971話

百四十四頁目

 

 フローラの考案した建築は三角形の土台や両開きのドア枠などを利用した物であった。

 言われた通りに制作してみたところまたゴーレムの時と同じく、何となく祭壇っぽい見た目になってしまった気がする。

 果たしてこれで本当に上手くいくのかちょいと心配だが少なくとも俺の建築よりはマシなはずだ。

 

 だから早速、スピノ軍団である程度雑魚を一掃した上で一番手近に居たカニに余裕ができた資材で作ったアサルトライフルと弾でこちらに誘導してみる事にした。

 ……のだがまさか甲殻で弾が弾かれるのはちょっと予想外だった。

 どうやらカニの装甲は銃火器に対して耐性があるらしい。

 

 前に麻酔矢を打ち込んでみた時は普通に刺さっていたのに不思議なものだが、万が一にも単独で処理することになった時のために覚えておこう。

 尤も今はそれよりも頭に衝撃を与えて気絶させられるかの方が大事だ。

 銃弾は弾かれつつもこちらに気づいて誘導自体はできて、そしてフローラ考案の罠はしっかりとカニの動きを止めてくれた。

 

 後は投石器で上手く頭に当てれば……というか頭ってどこだ?

 

『あの顔っぽいところじゃない? でも胴体っぽくも見えるし……まあいいや! とにかくそれらしいところにバンバン当てていこう!』

 

百四十五頁目

 

 俺のカンも捨てた物ではないらしい。

 カニの顔っぽいところに投石機で打ち当ててみたところ、身体を左右に震わせてみせたのだ。

 超巨大な草食もゴーレムの時も頭に当たったらあんな風にふら付く動きをしていたことから、このやり方で気絶させられることは間違いないだろう。

 

 後は殺さないよう注意しながら当てていくだけだが、これもゴーレムなどを捕獲した時の経験を活かして焦らず確実にぶち当てていく。

 そうして十数発ほど当てたところで、遂にカニはその場に崩れ落ちて……一瞬殺しちゃったんじゃないかと焦った。

 また気絶したふりとかの可能性もあるので護衛の動物と共に慎重に近づいたところ、他の動物と同じように無意識に餌をねだる様子を見せたのでようやく安堵することが出来た。

 

 ……ただそこでようやく何を食べさせるのか全く考えていなかったことに気が付いた。

 この手の生き物が意外な食料を要求したりするからもしかしたら今回は仲間に出来ないかも、と思ったのだが今回は杞憂に終わる。

 普通に肉食らしく肉を食べてくれて、そのうちに普通に懐いてくれて、目が覚めた時には当たり前のように懐いてくれていたのだ。

 

 ……何かこんなに順調にいくとは思わなかったから逆にちょっと拍子抜けしてしまった。

 

『このARK、良くも悪くも予想外の事が起こりまくりで心臓に悪いね……まあ今の私心臓無いんだけどさ……』




今回名前が出た動物

ロックエレメンタル(ゴーレム)
スピノサウルス変種
カルキノス(カニ)
ティタノサウルス(超巨大な草食)
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