ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第973話

百四十八頁目

 

 一応何が起こるかわからないのと、水底を歩くカニの習性から深い場所だと溺れる可能性を考えてスキューバセットを複数用意しておいた。

 尤もカニは水中では何度も泳ぐようにジャンプすることが出来るから大丈夫だとは思うが念のためだ。

 そうして水源を中心に探索を始めたのだが、意外とどの方向に進んでもすぐに陸地へと繋がってしまっていた。

 

 それでも迷わないためにも水辺から離れないように探索を続けていくと、南側の方にちょっとした滝を見つけた。

 一瞬、上層エリアから落ちてきている滝かとも思ったが方向が違うし高さもあそこのに比べたらぜんぜん小さくカニのジャンプで乗り越えられそうなほどだ。

 ただジャンプしなくても向かって右側にある坂道を登れば上に上がれそうなので、スピノ達を置いて行かないよう一旦陸地に上がり滝の上側を確認することにした。

 

 しかし登った先にもまた更に滝が三つもあってちょっと驚いた。

 左と真ん中と右……いや多分登った先で繋がって良そうではあるが、これまた向かって右側に坂道が続いているので一応登ってみる事にした。

 すると少し先の正面に紫色に発光している巨大な水晶が幾つも現れたではないか。

 

 天井から地面まで繋がっている地形と一体になっている様子から、多分採取できなそうな水晶だが幻想的な輝きでちょっと目を奪われそうになる。

 もしかしてこれが上から見た時に見えた最下層の輝きか、と一瞬思ったがどうもあの毒々しい色とは少し異なっているように思われた。

 しかしすぐにすぐ目の前の滝を登った直後当たりの水底に黄色く輝くカプセルを見つけてそっちに意識が向いてしまう。

 

 まさか救難物資のカプセルがこんなところにも湧くだなんて……当然しっかりチェックを付けてから回収しようとして……さらに先の水底に大穴が開いていることに気が付いた。

 ……これもしかして、アーティファクトのある洞窟の入り口かっ!?

 

『うわぁ……まさかまた水中洞窟が出るだなんて……スキューバセット準備しておいてよかったね?』

 

百四十九頁目

 

 はやる気持ちを抑えてまずはカプセルを回収に掛かるが、中身はガス球と青い宝石というただの素材だった。

 設計図であればありがたかったのだが、まあそれより今は目の前にあるこの洞窟の入り口らしき穴を探索するかどうかだ。

 まさかこんな形で洞窟が見つかるだなんて思ってなかったのでぶっちゃけ大した準備はできていない。

 

 ただ装備は水中で呼吸できる酸素ボンベ付きのスキューバセットに加えて、原始的でこそあるが金属より硬い現代の警察が使うような防具も用意してある。

 またアサルトライフルも弾と一緒に持ち込んであるし、もちろん麻酔矢や麻酔弾とジップラインアンカーもある。

 更にはグライダースーツもジップラインモーターも燃料含めてしっかり整備されているから洞窟中に水のない場所があっても対応は可能だ

 

 何よりこの洞窟の入り口はカニでも入れる大きさなので、護衛を引き連れては入ることもできるわけだ。

 ただスピノはどこまで息が持つかわからないし、取りあえずカニだけ連れて慎重に行けるところまで進んでみようかな?

 

『気を付けてよ? いざとなったらさっさと逃げれるようにね?』




今回名前が出た動物

カルキノス(カニ)
スピノサウルス変種

今回見つけた洞窟

Hidden Grotto(影の洞窟)
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