百五十頁目
メディカルブリューの残量だけ気にしながら一旦スキューバセットに着替えて、穴へと飛び込んでみた。
すると結構な深さまで沈み込んだところで、輝く水晶が水底となって表れてきた。
そしてその水底に沿って進んだところ、すぐに行き止まりになってしまっていた。
ただこれも島にあったパターンで、大抵こういうときはこの輝きに何かが隠されているか、或いはその水底越しに進んだ先へ浮上する場所があるものだ。
経験からそう判断した俺は早速降りてきた場所から離れた水底からジャンプを繰り返して強引に浮上したところ、果たして全く違う陸地へと辿り着いた。
島で初めて見つけた洞窟がこんな感じで水中を潜って入るタイプだったけど、やはりここもそういうタイプの洞窟なのだろう。
そう思ってカニのサイズだと少し狭いけど通れそうな陸地を進んで行ったところ、今度は崖にぶつかり、その下の方に地面が見えていた。
正確にはドーナツ状に陸地があり、中心にはまた水たまりが見えており、普通の蛇やアンコウが獲物を待ち構えるかのように待機しているのも見えた。
……ここから飛び降りないと進めなそうだけど高さ的にはカニのジャンプでギリギリ戻れそうではある。
駄目だとしてもジップラインを使えば自分だけは戻れるし、ここは他のカニは残しておいて自分の乗っているカニだけ連れて降りてもう少し調べてみよう。
『取りあえずジャンプして戻れるなら他のカニも呼び出して、駄目そうなら一旦帰って使い捨て用のカニを集めてからまたこようね?』
百五十一頁目
戻るための目印にかがり火を立ててから下に降りて、敵を問題なく一掃したところで一旦飛び上がって戻れるかの検証を行ってみた。
果たして予想通りカニのジャンプ力で戻ることが出来ると判明したので残りのカニも呼び寄せ……ずに再び自分の乗っているカニと一緒に探索することにした。
何故なら……どうにも先へと進めそうになかったからだ。
中央にあった水たまりには道がなく、陸地の方には一部に隙間があったけれどカニの大きさでは通り抜けられそうに見えなかったのだ。
実際に試してみたところ少しだけは進めたけれどすぐにつっかえてしまった。
おまけに奥の方からは蛇と思わしき生き物の鳴き声が聞こえていて、生身で進むのはちょっと躊躇われた。
……せめて蛇じゃなければ麻酔矢や麻酔弾で眠らせて現地で護衛を増やしていくことも考えたのだが、取りあえず今は一旦引き下がった方がよさそうだ。
洞窟という場所を護衛抜きで進むのは流石にやめた方がいいとこれまた長らくの経験で身に染みているのだから。
『サイズ的にラベちゃんとかは通れそうだし、水中もそんなに長く通らなかったからカニで掴んで連れ込むのが一番じゃない?』
今回名前が出た動物
カルキノス(カニ)
ティタノボア変種(普通の蛇)
アンコウ変種
ラベジャー(ラベちゃん)