ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第979話

百六十二頁目

 

 万が一にも道に迷ったりしないよう篝火を目印代わりに付きたてながらオベリスク目指して進んでいく。

 当然道中では敵や素材に注意してあちこちに目を向けるのだが、チラチラと紫色に光る鉱石が見えていた。

 ちょっと見覚えのない塊なので何が取れるのか気になって近づいてみた……のだが突然地面から砂煙を上げて何かが飛び出してきた。

 

 一瞬また名無しかと思ったがこちらの光源生物は光を放ったままだし、何よりも相手の大きさが違いすぎる。

 果たして驚きながらも臨戦態勢を整える俺の前に姿を現したのは……あの悪魔だった。

 ルゥちゃんを操っていた黒幕が切り札として差し向けてきた、エイリアンにも似た凶悪な見た目をした怪物。

 

 それを理解した時点で俺は向こうが身体に付いた土を払っている隙に攻撃を指示していた。

 途端に襲い掛かるメガちゃん軍団だが、あいつの戦闘力を嫌ほど知っている俺は即座にジップラインを取り出して逃げる準備をする。

 尤もアイツの強さがあの時と一緒だとしても数の暴力で一体ならば押し切れなくはないかもしれない。

 

 だけど当たり前のように出没したところを見ると、下手しなくてもここには普通に野生としてうろついている可能性がある。

 一体でもヤバかったのに数体ぐらいで押し込まれたらお終いなのだからメガちゃん達を盾にしてまずは逃げ……とまで考えた俺をあざ笑うかのようにあっさりと悪魔は崩れ落ちた。

 ……おかしいな? 前に戦った時は異様なまでに硬くて出血攻撃でようやく何とかしたはずなのに?

 

『もしかしてこいつもあの名無し達と一緒で光を浴びると皮膚が脆くなるんじゃない?』

 

百六十三頁目

 

 まるで名無しの親玉の様にも思えたこの悪魔達は、どうも弱点もまた似ているようであった。

 光を嫌って襲い掛かってこない、とまでは行かないがよくよく見れば新たに飛び出てきた個体も光に照らされた皮膚から蒸気のようなものが立ち上っていた。

 実際にこちらの攻撃で普通に傷をつけることが出来るわけで、こうなると十数匹のメガちゃん軍団に群がられて生き残れるはずがない。

 

 まして土から飛び出す際には無防備になるので、その隙に総攻撃を仕掛けることで殆ど反撃を受けずに倒せてしまうほどだ。

 ちょっと拍子抜けだが、たまに飛んでくる攻撃の強さはあの時と変わらないので要注意生物であることには変わりない。

 ……逆に言うと光があってこそこれであって、発光生物の居ない砂漠においてこいつがどれほど凶悪であったか今更ながらに思い知らされる。

 

 あの黒幕も恐らくそこまで考えて持ち込んだのだろうが、あの時即座に出血攻撃で対処しようと判断できた自分を褒めてあげたいところだ。

 

『凄い凄い! まあそれはそれとして、地面から飛び出てきた瞬間を逃さないように止めをさしていこうね?』




今回名前が出た動物

サーフェス・リーパーキング(悪魔)
メガロサウルス変種(メガちゃん軍団)
ネームレス(名無し)
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