ARK とある青年の日誌   作:車馬超

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第994話

百九十五頁目

 

 更に装置の跡に沿うように道を進んでいくと、すぐに俺を待ち構えていたかのように堂々と真ん中に新たな日記が置いてあるのを見つけてしまう。

 収められている箱の形状に見覚えがありすぎて、もう中を見る前に誰の日記か何となく把握できてしまう。

 震えてくる腕を抑えて中に収められている日記を確認したところ、果たして予想した通りの人物の……ロックェル氏の日記であった。

 

 これもまたヘレナ氏と同じくここへ来た直後の内容らしいが、書かれているのはARKのシステム周りに関する事ばかりであった。

 ヘレナ氏がこのARKの環境や生き物に感想を漏らしているのに対してロックウェル氏は完全にARKの装置やそれを動かしている原動力にばかり言及している。

 原動力……彼は自分が発見したからエドモンジウムと名付けているようだが、恐らくこれはエレメントの事だ。

 

 ……この書き方も見覚えがある……かつて俺がエレメントに魅了されていた時に書いた日記によく似ている。

 やはりロックウェル氏もエレメントに魅了されてしまったのだろうか?

 

『……もしそうだとしてもルゥちゃんみたいに正気に戻れてるかも……って思いたいところだけど』

 

百九十六頁目

 

 詳しいことはやはり他の日記を見つけてから判断するしかない。

 そう判断した俺は重くなる気分を振り切るように更に装置に沿って進んでいく。

 しかし少し進んだところで途切れているところまで辿り着いてしまい、下を見れば前に俺の作った拠点とそこから延ばしたジップラインが見える。

 

 ここまで戻ってきてしまった以上はもう探索を切り上げて戻る……のもありだけれど、途切れた道の向こう側にはまだ先がありそうであった。

 ジップラインを使えば移動用に連れてきているラベちゃんと向こう側にわたることはできるわけで、少しだけ考えたけど結局行けるところまで進んでみる事にした。

 護衛の動物達を置いていくのはちょっと怖いけど、ジップラインで逃げ道は幾らでも作れるし、最悪はグライダースーツを利用してここから飛び降りてあの拠点の近くに向かえば何とでもなるだろう。

 

 そう思って進んでみるが結局こっちもある程度進んだところで足場が途切れていて進めなくなってしまっていた。

 ここも何者かが力づくで、或いは何かの衝撃でねじ切られたようになっているが元々の装置自体はさらに先まで繋がっていたようだ。

 その証拠とばかりに先の方へ目を凝らすと、途中にある樹木が邪魔だがその向こう側に吊り下げられるようにひし形のリングが幾つか連なっているではないか。

 

 その向かう先ははっきりとしないが、望遠鏡で確認したところ下向になっているのが一つだけ確認できた。

 そしてその下向きのリングの先は赤いエリアのようであり……要するにこの謎もまたあの赤いエリアに繋がっているようであった。

 ……結局あの赤いエリアに進出しないと何も始まらないってことか。

 

『逆に言えばそこに行けば何かあるってことだよきっと……守護者さんとの戦う方法も赤いエリアに謎があったりして?』




今回名前が出た動物

ラベジャー(ラベちゃん)

今回見つけた日記

ロックウェルの記録(♯1)
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