正妻戦争 ーキリトオールスターズー   作:玖蘭 蒼

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第1章 プロローグ
第一話 すべての始まり


ーーーーーーここは....どこだ?

 

 

気づいたら俺は何もない空間に一人で立っていた。

ーーーーいや、正確には奥に人影が見える。

なんとなく嫌な予感がした。

 

「目が覚めたかね、キリトくん。」

 

嫌な予感は的中する。そこには白衣を着た男が座ってモニターを見ていた。

 

「茅場...」

 

そう、この男こそデスゲームと呼ばれた「ソードアート・オンライン」のプログラマー・茅場晶彦その人である。

なぜここにーーーと思ったが、今の茅場と会える場所なら大体想像はつく。

 

「あんたに会うのも随分と久しぶりだが、どうせまたネットワークに散らばった意識の一部なんだろう?」

 

俺は余裕があるように装って尋ねる。

 

「そこまでわかっているのなら、もう説明はいらないだろう?」

 

茅場はこちらに振り向くと、淡々と答えた。

 

「まあ、そうだな。ところで一体ここはどこなんだ?仮想空間か?」

 

俺はやっとその疑問を口にする。

しかし、返ってきたのは全く予想のしていなかった一言だった。

 

 

「夢だ。」

 

 

「・・・・・は?」

 

思いも寄らない言葉に俺は困惑する。

 

「困惑するのも仕方ない。実際、このわたしでさえ、この状況をまだ飲み込めていないのだから。」

 

珍しく茅場は焦っているようにみえた。

 

「まずはこれを見たまえ。」

 

俺は茅場の視線の先のモニターをみる。

 

「・・・・!!?」

 

そこに映されていたのはーーーー

 

激しく剣をぶつけあう二人の・・・・・「俺」だった。

 

 

 

 

 

 

 

******

 

 

 

 

 

 

 

「まずはどうしてこのような事態になってしまったのか説明しよう。」

 

「ああ、頼む。」

 

俺は心が落ち着かないまま、とりあえず茅場の話を聞くことにした。

 

 

ーーー数分前のこと。

俺は信じられない光景を目にした。

異なる姿をした二人の俺が戦っていた。いや、殺し合っていたというべきか。

片方は、俺にとって懐かしい姿をしたアバターだった。

二刀を操り黒いロングコートをはためかせるその姿は、「黒の剣士」と呼ばれた俺そのものだ。

それに対して相手は両手剣と見間違うほどの大剣を振り回し、そして・・・・飛んでいた。

おそらくALOでのアスナ救出時の姿だろう。

 

しかし、なぜだーーー

 

俺はここにいるはずだ。過去を見ているにしても、それでは画面に映された光景の説明がつかない。

 

必死に考えたが、答えは見つからなかった。そこで茅場の説明を聞くことにしたというわけだ。

 

 

 

「キリトくん。私は先程、この世界は夢だ、といった。だが正確にはちがう。この世界はある人物の強い感情によって生み出されたのだ。」

 

「ある人物?」

 

「つい三週間ほど前のことだ、この世界が生まれてしまったのも、私と彼女たちが呼び出されたのも・・・」

 

 

 

 

******

 

 

「う・・・・ここ・・・は・・・?」

 

結城明日奈ことアスナは、見覚えのない空間で目覚めた。周りを見渡す、すると・・・。

 

「直葉ちゃん!?」

 

そこにはうつ伏せに倒れ込む黒髪の少女、桐ケ谷直葉がいた。

 

「ん・・・ア・・・スナ・・・・さん・・・・?」

 

「良かった・・・。」

 

「ここは・・・?」

 

直葉も、アスナと同じ疑問をもったようだった。

 

「わからないの。わたしも、気づいたらここにいて・・・・。」

 

もう一度周りを見渡す。しかし、他には誰もいないようだ。

ーーーーその時だった。

 

少し離れた空中に突然ゲートのようなものが現れ、その中から人影が・・・落下してきた。

女性のようだ。床に無造作に落とされた体は華奢だった。

 

「・・・!?」

 

体の感覚が戻り始めてきていたアスナは、すぐに駆け寄ろうとする。

しかし、それを遮るようにゲートが次々と現れーーーーーーー

 

 

 

そして数分後…

 

 

「まさか里香さんたちまで落ちてくるなんて、びっくりしましたよ〜。」

 

笑いながら直葉が言うと、

 

「あんたねぇ・・・、そんなのんきなこと言ってる場合じゃないでしょうが・・・。」

 

と篠崎里香ことリズベットが呆れた様子で返す。

 

「里香さんの言う通りですよ直葉ちゃん。」

 

「全くだわ・・・。」

 

綾野桂子ことシリカと、朝田詩乃ことシノンが同意する。

 

「あれ、なんか散々な言われよう・・・。」

 

「あはははは・・・」

 

アスナが思わず苦笑いする。

 

「ところで、なんでしののんだけアバターなの?」

 

アスナがふと尋ねた。

 

「GGOでスコードロン戦の真っ最中だったのよ。急に目の前が真っ暗になって・・・」

 

「でも、あたしたちは気がついたらここにいたわよね、桂子?」

 

リズが聞くと、シリカは首をかしげて

「不思議なことに直前に何をしていたかもよく覚えてないんですよね・・・」

 

「私もそんな感じかな。」

「あたしもです。」

 

アスナと直葉が共感したようにうなずいている。

 

「とりあえずここは一体どこなのかを・・・・・・!!?」

 

リズが言いかけてやめた。その理由をすでに全員・・・じゃない、シリカ以外は悟っていた。

 

 

首をかしげるシリカの後ろに、仮面をつけた男が立っている。

 

 

そして・・・

 

彼女たちからは見えていない仮面の裏からは、頭に巻いた悪趣味なバンダナが丸見えだった。

 

 

 




 はじめまして!玖蘭 蒼です。初投稿になります。
小説を書くこと自体が初めての経験なので、どうか温かい目で見守ってください。
作品への愛だけで乗り切ります!


注:この作品は基本的に自分の好きなように書くので、原作との矛盾が生じる場合がありますがそこはお許しを・・・。

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